前回の2016年の挑戦では、頂上から200mの地点まで登り、その後、頂上まであと90mと迫ったものの、悪天候で下山。今回は70歳にあと1歳と迫っているため、「最後のチャンス」と決意して臨んだ。
5月8日に中国隊はベースキャンプを出発。しかし、徐々に天候が悪化し、もともと計画では13日に頂上に到達するはずだったが、11日に第4キャンプにたどり着いた後は猛吹雪で足止めを食い、2日間の野営を余儀なくされた。ようやく天候が回復してきた14日に第5キャンプに達し、15日は晴天だったため、午前10時過ぎ、夏氏を含む中国隊7人が8848mのチョモランマ登頂に成功した。
夏氏は「何事も困難を克服しなければ、成功は覚束ない。それは世界最高峰のチョモランマ登頂ならば、なおさらだ。だから私はずっと諦めずに挑戦してきた。どのような困難な状況下でも、それを乗り越えなければ、人間にとって永遠に進歩はないのだ」と語っている。