安倍氏の悲願の憲法改正にも赤信号が点っている。
「憲法にしっかりと自衛隊を明記し、違憲論争に終止符を打とうではないか。これこそが今を生きる政治家、自民党の責務だ」
今年3月25日の自民党大会で決意を語ったが、モリカケ問題再燃による国会紛糾と支持率低下で、「与党内の多くは改憲は絶望的と受け止めている」(自民党憲法改正推進本部メンバー)とみられている。
認知心理学が専門の富田隆・元駒沢女子大教授は、安倍発言と麻生発言から心理学的に見た2人のパーソナリティをこう分析する。
「麻生さんは『循環性気質』の傾向が見られる。躁と鬱の時期が循環し、躁の傾向が強い時は、機嫌がいいとついリップサービスの放言をしてしまう。それに比べて安倍首相は『粘着気質』に該当するのではないかと思える。このタイプは真面目で、信念を持ち、ルールを重んじる。『拉致被害者を全員帰国させる』も『ノドンも廃棄せよ』という発言も正論であり、森友問題で『私や妻が関わっていたら総理も議員も辞める』という言葉からも、ルールを重んじる粘着気質の傾向がうかがえる」
そしてこのタイプが行き詰まった時にどんな行動を起こすかについて興味深い見方をする。