先ほど紹介したハプニングを見ても分かる通り、榎並アナと坂上は常に話題の中心にいる。その関係性は、例えば『情報ライブ ミヤネ屋』(日本テレビ系)における、宮根誠司アナと気象予報士の蓬莱大介氏、また『ひるおび!』(TBS系)でのホンジャマカ・恵俊彰と同じく気象予報士の森朗氏のような上下関係に近いものがある。蓬莱氏は宮根アナとの絡みで有名になり、また恵と森氏の掛け合いは番組に欠かせないワンシーンとなっている。つまり坂上と榎並アナの応酬も、人気番組の方程式を踏襲していると言えよう。
◇信頼しあうからこそ?のコンビネーション
坂上に追い立てられることのほうが多い榎並アナだが、反撃するときもある。5月8日、アルコール依存症について特集していた際、榎並アナが、「『バイキング』始めてから酒量、やはり増えましたもんね」と坂上に向かって意味深に言うと、カメラが、驚いたような顔をする坂上にズーム。榎並アナはサラリと「楽しいお酒ですよ、もちろん」と笑っていた。
このような軽妙なやり取りは意外とよく見られる。これも先ほどと同じ5月2日の放送だが、受刑者が逃げる途中「バイクを盗んで逃走した」ことを知った坂上が、榎並アナに「ちょっと歌ってよ」と、尾崎豊の名曲『15の夜』をリクエスト。すると榎並アナは「(受刑者は)27歳ですから」と言って歌うのを拒否。坂上もまさかの回答に「それぐらいわかってますから!」と笑っていた。
4月から始まった坂上の新番組『直撃!シンソウ坂上』に榎並アナが起用されたのも、『バイキング』でのコンビネーションが評価されてのことだろう。
そんな榎並アナは毎年、坂上の6月1日の誕生日にちょっと変わったプレゼントをしているのだという。それは、羊毛フェルトで一針一針作った坂上の愛犬。毎年1匹ずつ、それぞれ違う飼い犬をモチーフにした人形を、夜なべをして完成させている。身長180cm、大学時代は水泳部主将として鳴らした細マッチョのスポーツマンがハンドメイドに明け暮れる姿を想像すると微笑ましくなる。さて、榎並アナ、今年は何を贈るのだろうか。
2008年入社。同期は、フリーアナウンサーとして活躍している加藤綾子アナ、そして『FNN プライムニュースα』のメインキャスター、さらには『Mr.サンデー』では宮根誠司アナとともに司会を担当し、フジ報道の顔となっている椿原慶子アナ。これまで活躍の場があまりなかった「遅れて来たルーキー」の逆襲なるか。 (芸能ライター・飯山みつる)