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齋藤孝氏が選ぶ日本人の“性”を知る6冊

 男女ともに生涯未婚率が上昇し、「中年童貞」が大幅に増えるなど、今、日本人の性が貧弱になっている。一方、芸能人らの不倫に対してネット上に容赦のない糾弾のコメントが充満するなど、特に若い世代が性に対して不寛容になっている。

 だが、それは日本人の性の伝統的なあり方なのだろうか?

【1】『夜這いの民俗学・夜這いの性愛論』(赤松啓介・ちくま学芸文庫)を読むと、かつての日本は性のエネルギーが豊かで、それが社会の中でうまく循環していたことがわかる。本書は、「異端の民俗学者」が戦前昭和まで残っていた夜這いに代表される庶民の性風俗、性文化をフィールドワークし、自らの体験も交えて生き生きと描く。

【2】『春画のからくり』(田中優子・ちくま文庫)は著名な江戸文化研究者による春画論。春画は男女が一緒に楽しみ、「笑い絵」とも呼ばれたように滑稽な要素も持つものだったことなどを明らかにする。着物は着て、結合部だけを見せることで性交場面を際立たせるといった手法も指摘する。類書として『浮世絵春画を読む』(白倉敬彦・早川聞多・三橋修・田中優子・佐伯順子、中公文庫)もお勧めしたい。

 時代小説家でもある著者による【3】『江戸の下半身事情』(永井義男・祥伝社新書)は、幕府公認の遊郭吉原だけでなく、各地にあった非公認の遊郭「岡場所」、遊女に対して男色専門の男娼「陰間」など、実にさまざまな性風俗を紹介する。帯の文句〈この街の「フーゾク」は世界一である。〉は秀逸だ。同じジャンルのものとして『江戸の性愛術』(渡辺信一郎、新潮選書)、『江戸の性風俗』(氏家幹人、講談社現代新書)なども読みやすい。

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