宮本:そりゃあ、「昭和」と言われる男が、バリバリの「平成」スタイルでやってるんだから。悩みは尽きないけれど、現役時代から悩むのは午前0時までと決めています。そうしないとキリがないですからね。
石井:突き詰めると選手自身がやるしかない。でもどうやってその気持ちにさせるかは永遠のテーマですね。
宮本:厳しすぎてもいけないし、かといってある程度厳しくないと身にならない。「塩加減」が重要なんですよ。選手のために、チームのためにどんな方法がベストなのか……悩みますね。
●みやもと・しんや/1970年、大阪府出身。同志社大学卒業後、プリンスホテルを経て1994年にヤクルトに入団(逆指名)。堅守巧打の選手として活躍し、2012年に通算2000本安打を達成したほか、ゴールデングラブ賞を遊撃手で6回、三塁手で4回獲得。ベストナインも三塁手で一度獲得している。2013年に現役を引退。生涯成績は打率.282、2133安打(実働19年)。
●いしい・たくろう/1970年、栃木県出身。1988年に足利工業高校からドラフト外で横浜大洋に入団。入団時は投手だったが1992年に野手に転向。内野手として定位置を掴み、遊撃手でベストナイン5回、ゴールデングラブ賞を三塁手で3回、遊撃手で1回獲得した。2006年に通算2000本安打を達成。2012年に現役を引退。生涯成績は打率.282、2432安打(実働24年)。
●聞き手/田中周治(スポーツジャーナリスト)
※週刊ポスト2018年6月15日号