腰痛の原因は数多いが、MRI画像でヘルニアが確認され、それが原因で症状が出ている症例が治療の適応となる。
「体外から的確に椎間板の髄核に針を刺す必要があるので、販売後の最初の段階では設備が整った医療機関で、日本脊椎脊髄病学会などの指導医が中心となり治療を担当します。事前に治療適応症例かどうかを診断するので、無用な治療を避けることができます。治療は手術室、あるいはそれに準じる部屋で局所麻酔下で行ない、30分程度で終了します。治療後休養し、その日に帰宅が可能です」(松山教授)
臨床試験ではコンドリアーゼとプラセボ(偽薬)の2群に分け、それぞれ椎間板の髄核内に1回投与した。投与後13週の症状改善率はコンドリアーゼ群で72%、プラセボ群50%と有意差が認められた。注射後2週間ほどで効果を実感できる。
●取材・構成/岩城レイ子
※週刊ポスト2018年6月22日号