ライフ

梅雨特有の病、アレルギー性肺炎で最悪の場合死に至る

梅雨が不調を招くことも

 梅雨入り以降、咳と37℃台前半の微熱が2週間以上続いている。市販の風邪薬を飲んでみたが、症状はなかなか改善しない──そうした症状が続く場合、「梅雨」特有の病かもしれない。呼吸器やアレルギーの疾患を専門とする池袋大谷クリニック院長・大谷義夫医師が指摘する。

「咳に微熱、息切れなど、ただの風邪に思える症状であっても、2週間以上長引く場合は『夏型過敏性肺炎』の可能性があります。トリコスポロンというカビを吸入して発症するアレルギー性の肺炎です。気付かずに放っておくと慢性化、重篤化して呼吸不全や、肺繊維症といって、酸素と二酸化炭素の通り道となる肺の繊維組織を硬直化させるリスクまであります。そうなると、最悪の場合死に至るケースもある。

 厄介なことに、内科医でも夏風邪やマイコプラズマ肺炎と間違えやすく、診断をもとに抗生剤を処方されても症状は改善しません」

 梅雨の時期はカビが繁殖しやすいため、発症のリスクは高くなる。その“感染源”は自宅にあることが多いという。千葉大学真菌医学研究センター准教授・矢口貴志氏が解説する。

「トリコスポロンは、気温20~30℃、湿度60%以上が繁殖しやすい条件になります。木材や水回りを好むカビなので、木造家屋に住んでいる人や、脱衣所や洗濯機置き場、お風呂場、台所といった場所が要注意。とくに『換気をしない』『トイレの便座の蓋を閉めない』『浴槽の蓋を開けっ放しにして残り湯を溜める』などを梅雨時にしていると、菌の繁殖を助けることになります。『寝汗を吸った枕や布団を、そのまま押し入れに入れている』のも菌の温床となりかねません」

関連キーワード

関連記事

トピックス

《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
女性セブン
水原一平氏と大谷翔平(時事通信フォト)
「学歴詐称」疑惑、「怪しげな副業」情報も浮上…違法賭博の水原一平氏“ウソと流浪の経歴” 現在は「妻と一緒に姿を消した」
女性セブン
『志村けんのだいじょうぶだぁ』に出演していた松本典子(左・オフィシャルHPより)、志村けん(右・時事通信フォト)
《松本典子が芸能界復帰》志村けんさんへの感謝と後悔を語る “変顔コント”でファン離れも「あのとき断っていたらアイドルも続いていなかった」
NEWSポストセブン
大阪桐蔭野球部・西谷浩一監督(時事通信フォト)
【甲子園歴代最多勝】西谷浩一監督率いる大阪桐蔭野球部「退部者」が極度に少ないワケ
NEWSポストセブン
がんの種類やステージなど詳細は明かされていない(時事通信フォト)
キャサリン妃、がん公表までに時間を要した背景に「3人の子供を悲しませたくない」という葛藤 ダイアナ妃早逝の過去も影響か
女性セブン
創作キャラのアユミを演じたのは、吉柳咲良(右。画像は公式インスタグラムより)
『ブギウギ』最後まで考察合戦 キーマンの“アユミ”のモデルは「美空ひばり」か「江利チエミ」か、複数の人物像がミックスされた理由
女性セブン
30年来の親友・ヒロミが語る木梨憲武「ノリちゃんはスターっていう自覚がない。そこは昔もいまも変わらない」
30年来の親友・ヒロミが語る木梨憲武「ノリちゃんはスターっていう自覚がない。そこは昔もいまも変わらない」
女性セブン
水原氏の騒動発覚直前のタイミングの大谷と結婚相手・真美子さんの姿をキャッチ
【発覚直前の姿】結婚相手・真美子さんは大谷翔平のもとに駆け寄って…水原一平氏解雇騒動前、大谷夫妻の神対応
NEWSポストセブン
大谷翔平の通訳・水原一平氏以外にもメジャーリーグ周りでは過去に賭博関連の騒動も
M・ジョーダン、P・ローズ、琴光喜、バド桃田…アスリートはなぜ賭博にハマるのか 元巨人・笠原将生氏が語る「勝負事でしか得られない快楽を求めた」」
女性セブン
”令和の百恵ちゃん”とも呼ばれている河合優実
『不適切にもほどがある!』河合優実は「偏差値68」「父は医師」のエリート 喫煙シーンが自然すぎた理由
NEWSポストセブン
大谷翔平に責任論も噴出(写真/USA TODAY Sports/Aflo)
《会見後も止まらぬ米国内の“大谷責任論”》開幕当日に“急襲”したFBIの狙い、次々と記録を塗り替えるアジア人へのやっかみも
女性セブン
違法賭博に関与したと報じられた水原一平氏
《大谷翔平が声明》水原一平氏「ギリギリの生活」で模索していた“ドッグフードビジネス” 現在は紹介文を変更
NEWSポストセブン