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猫写真家・沖昌之氏が語る猫まんが『俺、つしま』の魅力

猫写真家も共感する猫漫画『俺、つしま』の一コマ

 作画を兄が、文章とストーリーを妹が担当する兄妹ユニット「おぷうのきょうだい」さんが描いた漫画『俺、つしま』は2017年、彗星の如くツイッターに登場した。愛猫家を中心にたちまち話題となり、4月26日に書店に並ぶや驚異の売れ行きで全国の書店から姿を消す。その後版を重ねて、現在は発売2か月で10万部を突破している。そんな『俺、つしま』の魅力について、写真集『必死すぎるネコ』の写真家・沖昌之さんが語る。

 * * *
 ぼくは毎日、野良猫たちを撮っているんですが、いまだに猫の正面に回れず、後ろ姿の写真ばかりが増えていきます。だから、『俺、つしま』の猫たちも後ろ姿が多いのにはシンパシーを感じました(笑い)。おじいちゃんの家に出入りする猫たちの間に序列があり、体格がよくて強そうなつしまさんより「姐さん」の一言が絶対的。そんな構図も、ぼくが撮っている猫たちと重なります。

 作者の猫愛も痛いほど感じます。家出したつしまさんが、おじちゃんがくれたエサが恋しくなって帰ってくる場面。「おじいちゃんがかわいそうだから」帰ってあげるわけで、自分がおじいちゃんに会いたいから帰るわけじゃない。あくまでも「つしまさんはこう思っているのかな」と猫目線で描いているんですよね。

 そんな気ままなつしまさんでも、おじいちゃんに「一緒に寝よう」と言われたら、そばで寝てしまう。家はいろんな猫たちが通ってくる「憩いの場」になっている。そうさせるおじいちゃんは、やっぱり「猫たらし」だなあと思いますね。ぼくも猫たらしといわれていますが、このおじいちゃんには、まだまだかないません(笑い)。

※女性セブン2018年7月19・26日号

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