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2018.07.19 07:00  週刊ポスト

揺らぐ「高齢者」の定義 「准高齢者」登場など見直しも進む

何歳から「高齢者」か

 人間の体の状態は「5歳違う」だけで大きく変わってくる。都内在住の75歳のA氏は、こんな“実感”を口にする。

「5年前までは信号が変わるのと一緒のタイミングで歩き始めたら、点滅し始めるまでに横断歩道を渡り切れたのに、最近は点滅に急かされるようになりました。“あぁ、歩くスピードが遅くなったんだな”と老いを感じていますよ」

 横断歩道の歩行者専用信号の「青」は一般的に、秒速1メートルで渡り切れるよう設定されている。A氏は5歳年を取ったことで、そのスピードに追いつかなくなってしまったわけだ。こうした実感は多くの人が持っている。

 内閣府が全国の60歳以上の男女6000人を対象に行なった「高齢者の日常生活に関する意識調査」(2014年度)での、「自分は高齢者だと感じますか」との質問に対して、「はい」と回答した割合を見ると、5歳刻みで全く答えが違っている。

 60~64歳では10.3%しかいなかった「自分を高齢者だと思う人」が、65~69歳は24.4%になり、70~74歳では47.3%、75~79歳で66.2%に達している。

 同調査で「高齢者だと感じる理由」のトップに挙がったのが「体力の低下」だ。多くの人が自分の体が「5年前とは全然違う」という感覚を持っているのである。

 にもかかわらず、氾濫する健康情報から行政の区分に至るまで、判で押したように「65歳以上は」「75歳以上は」といった大まかな分け方しかしていない。関西地方に住む67歳の自営業男性はこう嘆く。

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