鈴木:1973年に公開された映画『山口組三代目』が大ヒットしたように、今の学長クラスの世代は物語として描かれた暴力団像を持っていたりしますからね。
溝口:世間の見方とは逆なんだよね。私もそういう人にグッズ集めの協力を依頼されることがあります。
鈴木:もっとも、ヤクザの側もブランド志向だから、大学教授と話せることはステータスになるんですよね。それにヤクザは困ったときに「はい」ってお金を用意できる人種だから。
以前、日大の名誉教授が、山口組元最高幹部から2000万円を借りながら返していなかった問題が報じられましたが(2015年)、そういう個人的なカネの貸し借りは今でもあると思います。
あとは女子大生と関係持って揉めたとか、人間関係のごちゃごちゃしたところに入り込んでいって、仲裁を建前にお金を巻き上げる組員もいるでしょう。
溝口:ヤクザが教育ビジネスに入り込んだ例としては、六代目山口組・司忍組長の出身母体、弘道会が関与した例がありますね。