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年間10万人死亡、心臓発作は丈夫で元気な人にも襲い掛かる

「自分は大丈夫」と思っても…

 英語の「シアー・ハート・アタック」は直訳すると“突発的な心臓発作”のことだが、実は「暗殺者のナイフ」「心臓を一突き」を意味する隠語でもある。つまりそれほど怖ろしく、かつその危険に気づきにくいということだ。あなたを襲う見えないナイフは、すぐそこまで迫っているのかもしれない──。

◆人間ドックでは「異常なし」

 心臓性の突然死で亡くなる人の数は、日本全国で毎年約10万人いると推計されている。

「自分は体が丈夫だから」「動悸や息切れもない」だから、「心臓発作とは無縁のはず」──そう考える人は多いが、その怖さは、「自覚症状なしに、いきなり襲ってくる」ことにある。

 定年後、妻と二人暮らしをしていた70代のA氏は、とくに健康面の不安はなく、人間ドックでも異常なし。病院や薬に頼らず元気な生活を送っていた。ところが、普段より冷え込んだ1年前の秋の日の朝、日課の散歩から帰宅し、「さあ、ひと風呂浴びるか」と浴室に向かったA氏を異変が襲った。

 妻が振り返る。「主人はいつもなら15分くらいでサッと湯船からあがるのに、いつまで経っても出てこなかったんです。入浴中のお決まりだった口笛の音も聞こえないので、心配になって声をかけても返事がありません。急いでドアを開けて様子を見たら、浴槽によりかかるように、ぐったりと倒れていたんです」

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