実に簡単に話す重子さんだが、その「もともと持っている才能を伸ばす」ためのメソッドは、残念ながらまだ日本ではメジャーとはいえない。
「世界の大学ランキングを見るとわかりますが、日本の大学は残念ながら下位に甘んじている。アメリカ、イギリスに続いて上位を占めるようになったのは、シンガポールや中国などの大学なのです。この理由ははっきりしています。上位の国は『非認知能力』を育てる教育を始めているのです。
点数や知識の量など認知能力にフォーカスした教育では非認知能力は身につきません。 なぜなら認知能力を鍛えるには言われたことを丸のみして覚えるという時間効率がよいことが大切。そのために『疑問、自問、質問』など思考力を鍛える力は無視され、自分らしさも主体性もコミュニケーション力も何も育たないからです。ガリ勉で一流大学を卒業しても、社会に出ると心が折れてしまう人が多いのは、認知能力のために非認知能力を犠牲にしているから。
私は中学生の時に点数が落ち始め、自分に自信がなくなってどんどん落ちこぼれていきました。そんな経験から『自分が受けた教育とは違う教育があるはずだ』と思いました」
※女性セブン2018年11月15日号