──結局、遠藤さんは完成した作品を見て、「監督の言われる通りにやって良かった。自分の代表作に数えられる1本になった」と完成披露挨拶でも喜んでいましたね。
きうち:そう言ってくれてホッとしました。息を止めて突っ走るような感覚で撮影した17日間でした。
──また、遠藤さんとは一緒に映画を作りたいですか?
きうち:この映画がうまくいって、また探偵・矢能シリーズの続編が作れるような状況が来たら、ぜひ一緒にやりたいと思います。
●きうち・かずひろ/漫画家、映画監督、小説家(木内一裕名義)。1983年連載スタートの漫画家デビュー作『BE-BOP-HIGHSCHOOL』が大ヒット。以降『JOKER』(1996年)、『鉄と鉛』(1997年)、『共犯者』(1999年)などの作品で映画監督も務める。2004年には初となる書き下ろし小説「藁の楯」を発表。今回映画化された「アウト&アウト」も2009年に書かれた小説。映画『アウト&アウト』は11月16日よりTOHOシネマズ新宿ほか全国ロードショー。
■撮影/内海裕之