芸能

カリスマ演劇P・細川展裕氏 演劇通じて雇用生み出す仕事術

演劇プロデューサーの細川展裕氏

 俳優陣とスタッフの総称を、映画ではよく監督の名字をとって「〇〇組」と呼ぶ。一方、演劇では「カンパニー」と称される。

 映画のエンディングロールで最後に出てくるのは監督であるのに対し、演劇のチラシやパンフで、カンパニーの最後にクレジットされるのは制作者(プロデューサー)の名前だ。芝居をつくる「共同体」の総責任者である。

 劇団☆新感線のプロデューサー・細川展裕は11月9日、初日を迎えた『メタルマクベス』disc3の劇場前に立ち、関係者を出迎えていた。どの公演でも時間があれば劇場で観客を出迎えるのは長年の習慣だ。

 演劇プロデューサーの仕事は、キャスティング(配役)と制作費の管理が主な仕事だ。細川が制作プロデューサーを務める『メタルマクベス』disc3の稽古場で、出演俳優陣のひとりであるベテラン俳優のラサール石井に尋ねると、

「金勘定をするプロデューサーって、普通は『生活感のある主婦』みたいな雰囲気があるもんだけど、細川さんはふわっとしていて人に苦労を見せないんだよね。どんなスター俳優が来ても、ぜんぜん媚びずにしゃべるし。(大橋)巨泉さんみたいな人だね。相手が誰でもスッと懐に入って、フランクに話ができる人」

 と話してくれた。どうやら、細川は普通の演劇プロデューサーとは少し違うらしい。

 劇団☆新感線の看板俳優・古田新太によると、他の劇団の飲み会にちょっとした隙間があればウナギのようにニョロニョロと潜り込んで交友関係を広げ、自分がプロデュースする芝居に俳優を招くのだという。その様を見て古田は細川を「ウナギ」とか「ニョロ」と呼ぶようになった。

関連キーワード

関連記事

トピックス

かりゆしウェアのリンクコーデをされる天皇ご一家(2025年7月、栃木県・那須郡。撮影/JMPA) 
《売れ筋ランキングで1位&2位に》天皇ご一家、那須ご静養でかりゆしウェアのリンクコーデ 雅子さまはテッポウユリ柄の9900円シャツで上品な装いに 
NEWSポストセブン
注目度が上昇中のTBS・山形純菜アナ(インスタグラムより)
《注目度急上昇中》“ミス実践グランプリ”TBS山形純菜アナ、過度なリアクションや“顔芸”はなし、それでも局内外で抜群の評価受ける理由 和田アキ子も“やまがっちゃん”と信頼
NEWSポストセブン
中居、国分の騒動によりテレビ業界も変わりつつある
《独自》「ハラスメント行為を見たことがありますか」大物タレントAの行為をキー局が水面下でアンケート調査…収録現場で「それは違うだろ」と怒声 若手スタッフは「行きたくない」【国分太一騒動の余波】
NEWSポストセブン
定年後はどうする?(写真は番組ホームページより)
「マスメディアの“本音”が集約されているよね」フィフィ氏、玉川徹氏の「SNSのショート動画を見て投票している」発言に“違和感”【参院選を終えて】
NEWSポストセブン
サークル活動に精を出す悠仁さま(2025年4月、茨城県つくば市。撮影/JMPA)
皇室に関する悪質なショート動画が拡散 悠仁さまについての陰謀論、佳子さまのAI生成動画…相次ぐデマ投稿 宮内庁は新たな広報室長を起用し、毅然とした対応へ
女性セブン
スカウトは学校教員の“業務”に(時事通信フォト)
《“勧誘”は“業務”》高校野球の最新潮流「スカウト担当教員」という仕事 授業を受け持ちつつ“逸材”を求めて全国を奔走
週刊ポスト
「新証言」から浮かび上がったのは、山下容疑者の”壮絶な殺意”だった
【壮絶な目撃証言】「ナイフでトドメを…」「血だらけの女の子の隣でタバコを吸った」山下市郎容疑者が見せた”執拗な殺意“《浜松市・ガールズバー店員刺殺》
NEWSポストセブン
連続強盗の指示役とみられる今村磨人(左)、藤田聖也(右)両容疑者。移送前、フィリピン・マニラ首都圏のビクタン収容所[フィリピン法務省提供](AFP=時事)
【体にホチキスを刺し、金のありかを吐かせる…】ルフィ事件・小島智信被告の裁判で明かされた「カネを持ち逃げした構成員」への恐怖の拷問
NEWSポストセブン
「情報商材ビジネス」のNGフレーズとは…(elutas/イメージマート)
《「歌舞伎町弁護士」は“訴えれば勝てる可能性が高い”と思った》 「情報商材ビジネス」のNGフレーズは「絶対成功する」「3日で誰でもできる」
NEWSポストセブン
組織改革を進める六代目山口組で最高幹部が急逝した(司忍組長。時事通信フォト)
【六代目山口組最高幹部が急逝】司忍組長がサングラスを外し厳しい表情で…暴排条例下で開かれた「厳戒態勢葬儀の全容」
NEWSポストセブン
ゆっくりとベビーカーを押す小室さん(2025年5月)
小室眞子さん“暴露や私生活の切り売りをビジネスにしない”質素な生活に米メディアが注目 親の威光に頼らず自分の道を進む姿が称賛される
女性セブン
手を繋いでレッドカーペットを歩いた大谷と真美子さん(時事通信)
《「ダサい」と言われた過去も》大谷翔平がレッドカーペットでイジられた“ファッションセンスの向上”「真美子さんが君をアップグレードしてくれたんだね」
NEWSポストセブン