芸能

問題作『中学聖日記』に主演する有村架純は「被害者」なのか

議論百出のドラマ(番組公式HPより)

「視聴率女優」という存在はある意味酷だ。イメージと異なる役柄に挑戦することで反発も招きやすくなる。有村架純がいま、直面しているのはそういう状況なのかもしれない。作家で五感生活研究所代表の山下柚実氏が指摘する。

 * * *
 有村架純主演のドラマ『中学聖日記』(TBS系火曜日午後10時)は、ある意味興味深い「問題作」です。スタート時から「中学校の教員と生徒の恋愛は犯罪にならないのか」と物議を醸し、「生徒役の岡田健史くんがとても中学生には見えない」といった人物設定に対する不満や、「タイトルがAVを連想させる」という違和感まで議論百出。通常はなかなか見られない異色の反応が耳に入ります。

 では、そもそもテレビ局の思惑はどうだったのでしょう? 事前の見込みとは? もちろんテレビ局は情報産業のプロですし、こうしたマイナスの反響も予想していたはず。となると、「中学生と教師の恋愛」というドラマ設定は、ある意味炎上狙いか?……しかしそれならば高視聴率をゲットしなければ目的は達成されないわけです。

 今のところ視聴率の数字は6~7%あたり。これをいったいどう評価すればいいのでしょうか?

 肯定的な評判も、もちろん無いわけではありません。例えば、大型新人としてデビューした男子生徒・晶役の岡田健史さんについて「超新星」「次回作が楽しみ」「ちょっと前までシロウトとは思えない演技派」といった賛辞が多く目につきます。端正なその顔だち、スラリとした身長、立ち姿が美しく役者向きでしょう。

 一方、演技は……ニコリとしない固い表情、それがまさに若い男性のぎこちなさを的確に表現している、とも言える。強い意志も感じます。まだデビュー作ですから、演技はこれからの伸びしろに期待したいところ。今のところ5000人の候補者から選ばれた将来が楽しみな人材、と言ってよいのではないでしょうか。

 それでは……主役に対する評判はどうなのでしょう? 人気女優でありまさに看板をはっている有村架純さんは? 

 振り返れば昨年のNHK朝ドラ『ひよっこ』で、大評判をとった有村さん。「みねこ人気」で世は沸きました。「茨城弁の訛りが素朴」「笑顔がかわいい」「爽やかで親近感のある可愛さ」と賞賛が集まったことも記憶に新しい。「昭和」という時代を描く『ひよっこ』の脚本にもピタリとはまったキャラクターで、「国民的清純派女優の名を独り占め」とまで言われ、高い評価を得ました。

関連記事

トピックス

麻原が「空中浮揚」したとする写真(公安調査庁「内外情勢の回顧と展望」より)
《ホーリーネームは「ヤソーダラー」》オウム真理教・麻原彰晃の妻、「アレフから送金された資金を管理」と公安が認定 アレフの拠点には「麻原の写真」や教材が多数保管
NEWSポストセブン
”辞めるのやめた”宣言の裏にはある女性支援者の存在があった(共同通信)
「(市議会解散)あれは彼女のシナリオどおりです」伊東市“田久保市長派”の女性実業家が明かす田久保市長の“思惑”「市長に『いま辞めないで』と言ったのは私」
NEWSポストセブン
左から広陵高校の34歳新監督・松本氏と新部長・瀧口氏
《広陵高校・暴力問題》謹慎処分のコーチに加え「残りのコーチ2人も退任」していた 中井監督、部長も退任で野球経験のある指導者は「34歳新監督のみ」 160人の部員を指導できるのか
NEWSポストセブン
松本智津夫・元死刑囚(時事通信フォト)
【オウム後継「アレフ」全国に30の拠点が…】松本智津夫・元死刑囚「二男音声」で話題 公安が警戒する「オウム真理教の施設」 関東だけで10以上が存在
NEWSポストセブン
二刀流復帰は家族のサポートなしにはあり得なかった(getty image/共同通信)
《プールサイドで日向ぼっこ…真美子さんとの幸せ時間》大谷翔平を支える“お店クオリティの料理” 二刀流復帰後に変化した家事の比重…屋外テラスで過ごすLAの夏
NEWSポストセブン
9月1日、定例議会で不信任案が議決された(共同通信)
「まあね、ソーラーだけじゃなく色々あるんですよ…」敵だらけの田久保・伊東市長の支援者らが匂わせる“反撃の一手”《”10年恋人“が意味深発言》
NEWSポストセブン
鉄板焼きデートが目撃されたKing & Princeの永瀬廉、浜辺美波
《デートではお揃い服》お泊まり報道の永瀬廉と浜辺美波、「24時間テレビ」放送中に配慮が見られた“チャリT”のカラー問題
NEWSポストセブン
8月に離婚を発表した加藤ローサとサッカー元日本代表の松井大輔さん
《“夫がアスリート”夫婦の明暗》日に日に高まる離婚発表・加藤ローサへの支持 “田中将大&里田まい”“長友佑都&平愛梨”など安泰組の秘訣は「妻の明るさ」 
女性セブン
経済同友会の定例会見でサプリ購入を巡り警察の捜査を受けたことに関し、頭を下げる同会の新浪剛史代表幹事。9月3日(時事通信フォト)
《苦しい弁明》“違法薬物疑惑”のサントリー元会長・新浪剛史氏 臨床心理士が注目した会見での表情と“権威バイアス”
NEWSポストセブン
海外のアダルトサイトを通じてわいせつな行為をしているところを生配信したとして男女4人が逮捕された(海外サイトの公式サイトより)
《公然わいせつ容疑で男女4人逮捕》100人超える女性が在籍、“丸出し”配信を「黙認」した社長は高級マンションに会社登記を移して
NEWSポストセブン
麻薬取締法違反で逮捕された俳優の清水尋也容疑者(26)
「同棲していたのは小柄な彼女」大麻所持容疑の清水尋也容疑者“家賃15万円自宅アパート”緊迫のガサ当日「『ブーッ!』早朝、大きなクラクションが鳴った」《大家が証言》
NEWSポストセブン
サントリー新浪剛史会長が辞任したことを発表した(X、時事通信フォト)
大麻成分疑いで“ガサ入れ”があったサントリー・新浪剛史元会長の超高級港区マンション「かつては最上階にカルロス・ゴーンさんも住んでいた」
NEWSポストセブン