国内

人間とAIの差はどこに? AIが選んだ今年の「1枚」とは

AIが選んだ「今年の1枚」

 年の瀬になると話題になるのが、世相を表す今年の漢字。清水寺の貫主が揮毫した一字は「災」だったが、今年を振り返るのは漢字だけではない。「ゲッティイメージズ」が「今年の1枚」を発表した。中でも注目は、AIが選んだ「今年の1枚」だ。

 写真やビデオ、音楽などのデジタルコンテンツを世界200か国以上に提供しているゲッティイメージズは、2018年に捉えた報道写真から、「ニュース」「エンタテイメント」「スポーツ」「ダイバーシティ&インクルージョン」「オリンピック」にカテゴリー分けし、それぞれの “決定的瞬間”を展示する「Year in Focus(イヤー・イン・フォーカス)2018 Gallery」を、12月18日(火)~12月21日(金)の期間、東京都港区の新虎通りCORE「THE CORE KITCHEN/SPACE」にて開催。初日の18日には、NTTデータによる脳科学×AIモデルの「NeuroAI by NTT data」が選ぶ「今年の1枚」が発表された。人間とAIで選ぶ写真にはどのような違いがあるのだろうか?

  今回AIは、「今年の1枚」を「最も印象的な総合1位」という基準で選んだという。そして、エンタテイメントカテゴリーは「好意的な印象」、ニュースカテゴリーは「ポジネガ共に強い印象」、スポーツカテゴリーは「活発的な印象」を基準にしているという。

 エンタテイメントカテゴリーで人間が選んだのは9月5日、チャールズ皇太子70歳の誕生日を記念し撮影された家族との公式写真だ。一方、AIが選んだのは、5月12日、フランス・カンヌ映画祭開催中に行われたマダム・フィガロとディオール主催のディナーに参加するモデルのウィニー・ハーロウ、ヘイリー・ボールドウィン、ベラ・ハディットを写した1枚。ウィニー・ハーロウは「尋常性白班」という疾患を持ちながらモデルとして活躍し、世界で最も美しい「まだら肌」と呼ばれ、話題になっている女性だ。

 ニュースカテゴリーで人間が選んだのは5月15日、ハワイでのキラウェア火山から立ち上る噴煙を背景にゴルフを楽しむ人たちを写したもの。そしてAIが選んだのは8月10日、アメリカのカリフォルニア州、クリーブランド国立公園で起きた山火事だ。「Holy Fire」と名付けられた大規模な山火事の火が暗闇の中で不気味に広がっていく様子を捉えている。
 ちなみにダウンロード回数が多かった写真も出展されている。世界でのダウンロード数が多かった写真には、ビヨンセやオバマ前大統領とミシェル夫人、イギリスのヘンリー王子と結婚したメーガン・マークルさんの花嫁姿などが。気になる日本国内でのダウンロード数が多かった写真には、2019年のラグビーワールドカップ、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて注目を集めているせいか、スポーツ関連の写真が多かった。サッカー・ワールドカップロシア大会で本田圭佑選手がゴールを決めて歓喜にわく様子、川島永嗣選手のセーブシーン、テニスの大坂なおみ選手など、今年活躍した選手たちの活躍ぶりを思い出させるものとなっている。

 NTTデータの「NeuroAI」は、人間ひとりひとりの異なる感性のメカニズムを脳科学によって解明し、実用的なサービスとして活用するためのものだ。企業の、コンテンツ、広告、製品の最適化などに使われているという。

 NTTデータの社会基盤ソリューション事業本部部長・矢野亮氏にAIの利用方法について聞いてみた。

関連記事

トピックス

世界中でセレブら感度の高い人たちに流行中のアスレジャーファッション(左・日本のアスレジャーブランド「RUELLE」のInstagramより、右・Backgrid/アフロ)
《広瀬すずもピッタリスパッツを普段着で…》「カタチが見える服」と賛否両論の“アスレジャー”が日本でも流行の兆し、専門家は「新しいラグジュアリーという捉え方も」と解説
NEWSポストセブン
浅香さんの自宅から姿を消した内縁の夫・世志凡太氏
《長女が追悼コメント》「父と過ごした日々を誇りに…」老衰で死去の世志凡太さん(享年91)、同居するスリランカ人が自宅で発見
取締役の辞任を発表したフジ・メディア・ホールディングスとフジテレビ(共同通信社)
《辞任したフジ女性役員に「不適切経費問題」を直撃》社員からは疑問の声が噴出、フジは「ガバナンスの強化を図ってまいります」と回答
NEWSポストセブン
子宮体がんだったことを明かしたタレントの山瀬まみ
《“もう言葉を話すことはない”と医師が宣告》山瀬まみ「子宮体がん」「脳梗塞」からの復帰を支えた俳優・中上雅巳との夫婦同伴姿
NEWSポストセブン
愛子さま(写真/共同通信社)
《12月1日がお誕生日》愛子さま、愛に包まれた24年 お宮参り、運動会、木登り、演奏会、運動会…これまでの歩み 
女性セブン
海外セレブの間では「アスレジャー
というファッションジャンルが流行(画像は日本のアスレジャーブランド、RUELLEのInstagramより)
《ぴったりレギンスで街歩き》外国人旅行者の“アスレジャー”ファッションに注意喚起〈多くの国では日常着として定着しているが、日本はそうではない〉
NEWSポストセブン
虐待があった田川市・松原保育園
《保育士10人が幼児を虐待》「麗奈は家で毎日泣いてた。追い詰められて…」逮捕された女性保育士(25)の夫が訴えた“園の職場環境”「ベテランがみんな辞めて頼れる人がおらんくなった」【福岡県田川市】
NEWSポストセブン
【複雑極まりない事情】元・貴景勝の湊川親方が常盤山部屋を継承へ 「複数の裏方が別の部屋へ移る」のはなぜ? 力士・スタッフに複数のルーツが混在…出羽海一門による裏方囲い込み説も
【複雑極まりない事情】元・貴景勝の湊川親方が常盤山部屋を継承へ 「複数の裏方が別の部屋へ移る」のはなぜ? 力士・スタッフに複数のルーツが混在…出羽海一門による裏方囲い込み説も
NEWSポストセブン
アスレジャースタイルで渋谷を歩く女性に街頭インタビュー(左はGettyImages、右はインタビューに応じた現役女子大生のユウコさん提供)
「同級生に笑われたこともある」現役女子大生(19)が「全身レギンス姿」で大学に通う理由…「海外ではだらしないとされる体型でも隠すことはない」日本に「アスレジャー」は定着するのか【海外で議論も】
NEWSポストセブン
中山美穂さんが亡くなってから1周忌が経とうとしている
《逝去から1年…いまだに叶わない墓参り》中山美穂さんが苦手にしていた意外な仕事「収録後に泣いて落ち込んでいました…」元事務所社長が明かした素顔
NEWSポストセブン
イギリス出身のインフルエンサー、ボニー・ブルー(Instagramより)(Instagramより)
《俺のカラダにサインして!》お騒がせ金髪美女インフルエンサー(26)のバスが若い男性グループから襲撃被害、本人不在でも“警備員追加”の大混乱に
NEWSポストセブン
(左から)中畑清氏、江本孟紀氏、達川光男氏の人気座談会(撮影/山崎力夫)
【江本孟紀・中畑清・達川光男座談会1】阪神・日本シリーズ敗退の原因を分析 「2戦目の先発起用が勝敗を分けた」 中畑氏は絶不調だった大山悠輔に厳しい一言
週刊ポスト