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細野真宏氏、「妊婦加算」から見るレシートの意味を詳しく解説

細野真宏氏が「妊婦加算」について解説(撮影/矢口和也)

 年末年始に最新の「家計」を揺るがせるニュースを家計簿探偵・細野真宏とともに考えながら、節約術を学びましょう。

【プロフィール】
細野真宏/日常よく目にする経済のニュースをわかりやすく解説した“細野経済シリーズ”が、経済本で日本初のミリオンセラーとなり、ビジネス書のベストセラーランキングで「123週ベスト10入り」を記録した。首相管轄の「社会保障国民会議」などの委員も務め、金融・経済教育の重要性を世に問い続けている。『細野真宏のつけるだけで「節約力」がアップする家計ノート2019』(小学館刊、定価500円+税)が発売中。

◆家計事件簿『妊婦加算』
 今年の9月上旬、皮膚科を診察した際、「妊娠中ですか?ならお会計変わります」と言われたことをSNSで投稿。女性は「妊婦加算」という仕組みを知らなかったと言い、どうして妊婦に負担させるのかわからないと疑問を投げかけた。その後「妊婦加算って何?」という、存在すら知らなかった人が続出し、「少子化対策として、むしろ妊婦の負担は減らすべきでは?」といった意見なども殺到した。

細野:今年度は、医療と介護の記念すべき年と言っていいんだけど、4月に医療と介護の診療報酬が同時に変わったから、なんだよ。つまり本来は、4月から騒動が起こっていなければおかしいんだよね。

探偵助手コロ(以下コロ):確かにそうだね。でも、どうして9月に騒動が…?

細野:まさにその期間のズレに「家計管理の大きな問題」が潜んでいるんだよ。この事件から、実は妊婦以外の多くの人たちも、知らず知らずのうちに家計が苦しくなっている可能性は高そうだね。

コロ:え、どういうこと? どうして妊婦だけでない人たちの家計にも関係があるの?

細野:だって、この「妊婦加算」だって、ちゃんと病院の「診療明細書」に4月から載っていたからね。つまり、普段のスーパーなどの買い物のレシートは見ていても、この病院関係のレシートは、ほとんどの人たちが見ていない、という実態が見えてくるんだよ。その結果、この医療費に関しては、多くの家計において「無駄使い」が発生している可能性が高い、と分かるんだ。

コロ:あ、確かにそうかも…。普段の買い物のレシートは簡単だから少しは眺めるんだけど、病院関係のは表現が少し難しくて「見ても意味がない」と思ってしまってるかも…。

細野:そうだね。病院の「診療明細書」や薬局の「調剤明細書」は、割と専門用語が入っていたりして見落としが多そうなんだよね。そこで、ここからは、ちょっとの知識で家計がプラスになる医療費の見方について解説しようか。

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