◆系属、提携も進む
近年はこうした自分のところの付属校の強化だけでなく、他の学校法人と手を組む動きも目立っている。一方でこれは、私立中高側からすると、有名大学と関係を持つことで中学入試、高校入試での生徒募集につなげようという生き残り戦略の1つでもある。
・2010年/横浜山手女子→中央大学横浜山手→2012年共学化→2013年中央大学附属横浜
・2015年/京北→東洋大学京北(同時に共学化)
・2016年/横浜英和女学院→青山学院横浜英和→2018年共学化
・2019年/日出→目黒日本大学(日本大学の準付属に)、浦和ルーテル学院→青山学院大学系属浦和ルーテル学院
このほか、麹町学園女子が設けている「東洋大学グローバルコース」のような提携も、関西ではものすごく発達している。今後首都圏でも増えるとみていいだろう。
以上のように、大学が置かれている状況という視点に立つと、付属校の開校・共学化、系属校の増加がどうして起こっているのか、その背景がよく理解できるのである。