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女性狙うホスト、泥酔時に480万の会計つけ「死ね」とLINE

聖子さんと担当ホストのLINE

 昨秋以来、東京・新宿の歌舞伎町で飛び降りが後を絶たない。その多くが若い女性だ。10月のわずか1か月間で、100mほどしか離れていない2棟のビルで起きた飛び降りは、未遂も含めて少なくとも7件。

 ホストクラブ常連客で、ホストに入れ込んでお金が尽き、借金まみれになって自殺をはかる女性があとをたたないという見方が強い。

 都内に住む聖子さん(34才)もホストにはまって大金を注いだ。お金と愛情の狭間で精神のバランスを崩し、何度も自殺未遂を起こした。

 人材派遣会社の経営と株で生計を立てる彼女が、「京也」(仮名)というホストに出会ったのは1年ほど前だという。

「出会いはツイッター。アイスクリーム店で働いていると言われ、やり取りするようになりました。私が甘い物好きだと言うと『おいしいケーキ屋に行かない?』と誘ってくれたので、実際に会いました。イケメンで、最初に1本のバラを渡されて感激しました」(聖子さん)

 出会った翌月、「いずれ自分でイベント会社を立ち上げるためにホストもしている」と明かされた聖子さんは、誘われるがままホストクラブに通うようになった。最初こそ3000円だったが、3万、5万、10万円…と使う金額は瞬く間にふくれ上がった。

「徐々にまひしていくんです。『無理させてごめんね』と言われて、入れるシャンパンボトルの値段は少しずつ上がって、一度に50万円くらい使っていました」(聖子さん)

 貯金額を聞かれて不審に思うこともあったが「無理をさせたくないから聞くんだよ」と言われれば、その優しさを信じた。毎日LINEを送り合い、甘い言葉を囁かれた。

「『早く一緒になろうな』とか『愛している』と頻繁に言われ、愛されている感覚に陥っていました。男友達の連絡先をスマホから消され、自分の世界は彼だけになっていきました」(聖子さん)

 稼ぎが足りず、満足にホストクラブへ通えない時期ができると、聖子さんは徐々に精神の安定を失った。睡眠時間を削って働いてでも京也にお金を使ってあげたい。稼げない自分は死んだ方がマシ。そんな思考に陥り、「彼の前で死ねば、一生覚えていてもらえる」と考え始めた。多量の睡眠導入剤をのんでリストカットをし、入院もした。

 京也からは「カネで愛を証明できないなら自傷しろ」とのLINEが届くようになり、それはやがて「死ね」になった。

「酔って記憶がない時に480万円の会計をつけられたこともあります。そして、消費者金融で借りて来いと。でも正常な精神じゃないから誰にも相談しないし、追い詰められるだけでした」(聖子さん)

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