国際情報

貧困家庭の“雪男少年”が中国で話題、善意の寄付で生活好転

農村の貧困問題をめぐる議論が大きな話題に

 中国では昨年1月、酷寒の雲南省の山岳地帯で生活する8歳の少年が小学校に通学途中に降雪のために頭髪と眉毛が真っ白く凍り付いた姿が、「雪男」あるいは「アイスボーイ」などとネット上で紹介され、農村の貧困問題をめぐる議論が大きな話題を呼んだ。

 その1年後のいま、少年の家庭には多額の寄付が集まり、学校から10分のところに自宅を建設できた。「将来は警官になり、悪い奴を捕まえたい」などと将来の希望を語るほど、元気な姿がネット上で紹介されており、「中国の人々の善意の証」といった称賛がネット上で書き込まれている。

 この少年、王福満君は、1年前は学校から4.5km離れた自宅から、山岳地帯の険しい山道を1時間以上もかけて歩いて通学しなければなかった。マイナス9度の気温のなか、必死の思いで学校に到着した直後の、頭髪と眉毛が真っ白くなった王君の写真を担任教師が撮影。同級生らが王君の姿を見て、「わーい。雪男。氷男(アイスボーイ)」などとはやしたてていたことから、写真を中国語版ツィッター「微簿(ウェイボ)」に投稿した。

 担任の教師や校長先生はさらに、寒さのため、しもやけだらけで、泥などで汚れてむくんだ王君の手や、国語や算数などノートの写真も掲載したところ、全国各地から「貧困家庭の厳しさを笑うものではない」などの声が多数寄せられた。

 微博のユーザーの多くは当時、欧君の不屈の精神と忍耐を称賛するメッセージを書き込んでいる。あるユーザーは、「この子は、知識が自分の運命を変えられると分かっている」とつぶやき、多くの共感を得た。

関連キーワード

関連記事

トピックス

俳優の水上恒司が真剣交際していることがわかった
水上恒司(26)『中学聖日記』から7年…マギー似美女と“庶民派スーパーデート” 取材に「はい、お付き合いしてます」とコメント
NEWSポストセブン
ラオスに滞在中の天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月18日、撮影/横田紋子)
《ラオスの民族衣装も》愛子さま、動きやすいパンツスタイルでご視察 現地に寄り添うお気持ちあふれるコーデ
NEWSポストセブン
AIの技術で遭遇リスクを可視化する「クマ遭遇AI予測マップ」
AIを活用し遭遇リスクを可視化した「クマ遭遇AI予測マップ」から見えてくるもの 遭遇確率が高いのは「山と川に挟まれた住宅周辺」、“過疎化”も重要なキーワードに
週刊ポスト
韓国のガールズグループ「AFTERSCHOOL」の元メンバーで女優のNANA(Instagramより)
《ほっそりボディに浮き出た「腹筋」に再注目》韓国アイドル・NANA、自宅に侵入した強盗犯の男を“返り討ち”に…男が病院に搬送  
NEWSポストセブン
ラオスに到着された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月17日、撮影/横田紋子)
《初の外国公式訪問》愛子さま、母・雅子さまの“定番”デザインでラオスに到着 ペールブルーのセットアップに白の縁取りでメリハリのある上品な装い
NEWSポストセブン
全国でクマによる被害が相次いでいる(AFLO/時事通信フォト)
「“穴持たず”を見つけたら、ためらわずに撃て」猟師の間で言われている「冬眠しない熊」との対峙方法《戦前の日本で発生した恐怖のヒグマ事件》
NEWSポストセブン
ドジャース入団時、真美子さんのために“結んだ特別な契約”
《スイートルームで愛娘と…》なぜ真美子さんは夫人会メンバーと一緒に観戦しないの? 大谷翔平がドジャース入団時に結んでいた“特別な契約”
NEWSポストセブン
山上徹也被告の公判に妹が出廷
「お兄ちゃんが守ってやる」山上徹也被告が“信頼する妹”に送っていたメールの内容…兄妹間で共有していた“家庭への怒り”【妹は今日出廷】
NEWSポストセブン
靖国神社の春と秋の例大祭、8月15日の終戦の日にはほぼ欠かさず参拝してきた高市早苗・首相(時事通信フォト)
高市早苗・首相「靖国神社電撃参拝プラン」が浮上、“Xデー”は安倍元首相が12年前の在任中に参拝した12月26日か 外交的にも政治日程上も制約が少なくなるタイミング
週刊ポスト
三重県を訪問された天皇皇后両陛下(2025年11月8日、撮影/JMPA)
《季節感あふれるアレンジ術》雅子さまの“秋の装い”、トレンドと歴史が組み合わさったブラウンコーデがすごい理由「スカーフ1枚で見違えるスタイル」【専門家が解説】
NEWSポストセブン
俳優の仲代達矢さん
【追悼】仲代達矢さんが明かしていた“最大のライバル”の存在 「人の10倍努力」して演劇に人生を捧げた名優の肉声
週刊ポスト
オールスターゲーム前のレッドカーペットに大谷翔平とともに登場。夫・翔平の横で際立つ特注ドレス(2025年7月15日)。写真=AP/アフロ
大谷真美子さん、米国生活2年目で洗練されたファッションセンス 眉毛サロン通いも? 高級ブランドの特注ドレスからファストファッションのジャケットまで着こなし【スタイリストが分析】
週刊ポスト