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2019.02.23 16:00  週刊ポスト

【著者に訊け】佐藤俊氏『箱根0区を駆ける者たち』

◆青春ドラマ的な予定調和はない

 さて当日。主務の西川は朝3時に起床。1区に出走予定の關を大手町待機所に伴い、〈最後まで走るフリして行こうぜ〉と声をかけた。実は故障明けの關はダミー登録で、〈情報戦〉や駆け引きは既に始まっていたのだ。

 東海大は、箱根駅伝当日、平塚の望星寮が情報本部となる。0区の人員配置は女子マネ4年・鈴木すみれが部内の人間関係を勘案して割り振り、情報の集約や父兄の世話まで担うという。

「彼女は駅伝がやりたくて東海大に入学し、西川主務に至っては九州学院高校時代のマネージメント能力を買われてスカウトされている。僕が知る限りマネージャー専任のスカウト枠がある大学は他にないし、その辺りも適性や人間性を重んじる監督の教育的姿勢の表れだと思います」

 他にも4区・春日千速のセコンド役に徹し、〈あいつの背中を見送ると、なんかジーンときました〉と語る田中将希や、給水役として春日としばし並走、〈一緒に走れたことがほんとうれしかった。春日、俺を給水に選んでくれてありがとー〉と笑う同期の廣瀬泰輔など、0区走者も悲喜こもごもだ。

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