スポーツ

川内優輝が語った「世界陸上、そして東京五輪への可能性」

防府読売マラソンでも優勝した川内(時事通信フォト)

 公務員ランナーとして活躍し、今年4月からプロ転向することになっている川内優輝。暑さに弱いことから猛暑が予測される東京五輪では日本代表として出場しないとされてきたが、状況が変われば、参加もありうるようだ。川内を長年取材してきたスポーツライターの栗原正夫氏が、プロ転向直前の彼に思いを聞いた。

 * * *
「まずはびわ湖でしっかり結果を出すこと。MGC(2020年東京五輪マラソン選考会)は、ドーハ(の世界陸上)次第ですけど、ドーハがダメだったら考えようかな……」

 2月17日の「金栗記念熊日30キロロードレース(熊本)」の直後に、今年4月からのプロ転向を表明している市民ランナーの川内優輝(31、埼玉県庁)を直撃すると、公務員としてのラストマラソンと一時は引退表明していた日本代表への復帰についての想いを吐露した。

「びわ湖」とは、川内にとって公務員ランナーとして最後のフルマラソンとなる3月10日の「びわ湖毎日マラソン」のこと。昨年12月には同じく世界陸上の選考会となる福岡国際に出場し、川内は2時間12分3秒の10位に沈んだ。びわ湖では、そのリベンジを果たしたいと言う。

「いままで多くの人に応援してもらいましたので、(公務員ランナーとしての最後が)ひっそりと終わるのも嫌ですし、テレビ中継がある大きなレースで今後が楽しみだと思ってもらえるような走りができれば。自己ベスト(2時間8分14秒)更新とはいかないまでも、サブ10(2時間10分切り)は達成したい。そうすれば、(2019年9月開幕のドーハ)世界陸上が見えてくる」

 暑さが苦手な川内は、2019年のドーハ世界陸上、2020年東京五輪が30度を超える猛暑のなか行われることで「自分には勝ち目はない」と判断し、2017年ロンドン世界陸上を最後に日本代表からは引退することを宣言。すでに出場権を手にしているMGCへの参加についても態度を保留し続けてきた。

 だが、猛暑が懸念されたドーハ世界陸上のスタート時間は深夜23時59分に決まり、2020年東京五輪についても午前7時のスタート時間の繰り上げが濃厚となり、状況が変われば考え方は変わるとしている。

「深夜スタートのドーハ世界陸上は興味深いし、東京五輪もスタートが早くなるみたいですからね。仮に6時スタートになれば、8時過ぎには終わる。8時過ぎなら気温は高くても30度はいかないでしょうし、暑さが苦手な私でも十分対応できます。MGCだって、9時スタートの予定が早まるかもしれませんから」

関連記事

トピックス

バラエティー番組『孝太郎&ちさ子 プラチナファミリー 華麗なる一家をのぞき見』
コシノ三姉妹や石原4兄弟にも密着…テレ朝『プラチナファミリー』人気背景を山田美保子さんが分析「マダム世代の大好物をワンプレートにしたかのよう」
女性セブン
“アンチ”岩田さんが語る「大谷選手の最大の魅力」とは(Xより)
《“大谷翔平アンチ”が振り返る今シーズン》「日本人投手には贔屓しろよ!と…」“HR数×1kmマラソン”岩田ゆうたさん、合計2113km走覇で決断した「とんでもない新ルール」
NEWSポストセブン
安福久美子容疑者(69)の学生時代
《被害者夫と容疑者の同級生を取材》「色恋なんてする雰囲気じゃ…」“名古屋・26年前の主婦殺人事件”の既婚者子持ち・安福久美子容疑者の不可解な動機とは
NEWSポストセブン
ソウル五輪・シンクロナイズドスイミング(現アーティスティックスイミング=AS)銅メダリストの小谷実可子
《顔出し解禁の愛娘は人気ドラマ出演女優》59歳の小谷実可子が見せた白水着の筋肉美、「生涯現役」の元メダリストが描く親子の夢
NEWSポストセブン
ドラマ『金田一少年の事件簿』などで活躍した古尾谷雅人さん(享年45)
「なんでアイドルと共演しなきゃいけないんだ」『金田一少年の事件簿』で存在感の俳優・古尾谷雅人さん、役者の長男が明かした亡き父の素顔「酔うと荒れるように…」
NEWSポストセブン
マイキー・マディソン(26)(時事通信フォト)
「スタイリストはクビにならないの?」米女優マイキー・マディソン(26)の“ほぼ裸ドレス”が物議…背景に“ボディ・ポジティブ”な考え方
NEWSポストセブン
各地でクマの被害が相次いでいる
《かつてのクマとはまったく違う…》「アーバン熊」は肉食に進化した“新世代の熊”、「狩りが苦手で主食は木の実や樹木」な熊を変えた「熊撃ち禁止令」とは
NEWSポストセブン
アルジェリア人のダビア・ベンキレッド被告(TikTokより)
「少女の顔を無理やり股に引き寄せて…」「遺体は旅行用トランクで運び出した」12歳少女を殺害したアルジェリア人女性(27)が終身刑、3年間の事件に涙の決着【仏・女性犯罪者で初の判決】
NEWSポストセブン
ガールズメッセ2025」に出席された佳子さま(時事通信フォト)
佳子さまの「清楚すぎる水玉ワンピース」から見える“紀子さまとの絆”  ロングワンピースもVネックの半袖タイプもドット柄で「よく似合う」の声続々
週刊ポスト
永野芽郁の近影が目撃された(2025年10月)
《プラダのデニムパンツでお揃いコーデ》「男性のほうがウマが合う」永野芽郁が和風パスタ店でじゃれあった“イケメン元マネージャー”と深い信頼関係を築いたワケ
NEWSポストセブン
9月に開催した“全英バスツアー”の舞台裏を公開(インスタグラムより)
「車内で謎の上下運動」「大きく舌を出してストローを」“タダで行為できます”金髪美女インフルエンサーが公開した映像に意味深シーン
NEWSポストセブン
園遊会に出席された愛子さまと佳子さま(時事通信フォト/JMPA)
「ルール違反では?」と危惧する声も…愛子さまと佳子さまの“赤色セットアップ”が物議、皇室ジャーナリストが語る“お召し物の色ルール”実情
NEWSポストセブン