「ウルセラは治療マシンの名称で、皮膚の最も深い層にある『SMAS層(表在性筋膜)』に高密度の超音波をピンポイント照射する施術で、皮膚とSMAS層を引き締めて、頰やあご下のたるみを改善できます。照射で熱ダメージを受けた組織は治癒作用が起こるので、コラーゲン生成が促進され、皮膚にハリや弾力も出ます」
ウルセラは「切らないフェイスリフト」と呼ばれており、その効果は科学的にも証明されている。
「ウルセラは、日本の厚労省にあたるアメリカのFDA(食品医薬品局)で唯一、リフトアップ効果が認められた医療機器です。日本では自由診療で、費用が30万円ほどかかります。施術直後から効果があり、半年から1年以上効果が持続します」(志賀さん)
“整形大国”の韓国では、あらゆる施術が日本より安価で受けられることが多い。このウルセラの相場も日本より10万円ほど安いとみられている。
注意すべきは、日韓でウルセラの使用法が異なることだ。韓国在住のある美容外科医が指摘する。
「同じアジア人でも、日本人と韓国人の肌質はだいぶ違って、一般的に日本人の方が皮膚が薄いんです。だから日本人が韓国で施術を受けるのは、体への負担が大きい。しかも、韓国は一度に大きな効果を得ようとして、強力なレーザーで治療を行う傾向がある。韓国でウルセラを受けた日本人には、照射の痕がバーコードみたいに肌に残ってしまう人もいます」
志賀さんもこう指摘する。
「レーザーの超音波の周波数は調節できるんですが、推奨されているレベルがあるんです。でも韓国の場合は効果を高めるため周波数を強くして照射することが多いと聞きます。あまり強くすると、筋層が不可逆的な炎症を起こしたり、皮膚がやけどするなどの副作用が出ることも考えられます。また韓国では、医療機器を模造して製造することがあると聞くので、韓国ではFDAの承認を受けていないものが使われている可能性もある」
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