ライフ

カラテカ矢部と『ダルちゃん』作者が語り合った「普通とは」

カラテカの矢部太郎と『ダルちゃん』著者のはるな檸檬

カラテカの矢部太郎と『ダルちゃん』著者のはるな檸檬さん

 4月上旬に発表される第23回手塚治虫文化賞マンガ大賞。ノミネートされている作品のひとつ『ダルちゃん』(はるな檸檬・作、全2巻)は、周囲から浮かないような「普通の人」になりたいと努力する主人公の姿を「擬態」と表現して話題になっている作品だ。昨年12月の発売以来、30代女性を中心に共感の輪が広がっている同作。その作者・はるな氏と、昨年同賞短編賞を受賞した『大家さんと僕』(新潮社)の作者であり、お笑い芸人のカラテカ・矢部太郎氏との対談が実現した。「普通」とは何か、また自分の内面に向き合う難しさについて、語り合った。

 * * *
はるな:私は初めて矢部さんをテレビ番組『電波少年』(日本テレビ系)で拝見したとき、この人すごくモテるだろうなと思ってたんです。あの頃の見た目もあり、きっとモテる人だって。

矢部:あの頃の、なんですね(笑い)。

はるな:文学青年の香りというか、知的で文系女子にモテそうな見た目だと思っていたから、お笑いのボケとしてワーッといじられている姿を見てギャップに戸惑ってしまって……。だから『大家さんと僕』に純文学の風を感じて、ああやっぱり思った通りの人だったと勝手に嬉しくなりました(笑い)。

矢部:あはは、そうだったんですか。お笑いは『ダルちゃん』でいうところの「擬態」かもしれないですね。

はるな:ダルちゃんが毎朝メイクをしてストッキングを履き、スマホで占いをチェックして、社内では噂話でみんなと盛り上がる「ハケンOL・マルヤマナルミ」に擬態するように、こっちの人はツッコミ、こっちの人はボケという感じで、多くの視聴者や観客へ向けてわかりやすく記号化できるキャラが芸人さんには大事ですよね。

関連キーワード

関連記事

トピックス

鳥取県を訪問された佳子さま(2025年9月13日、撮影/JMPA)
佳子さま、鳥取県ご訪問でピンクコーデをご披露 2000円の「七宝焼イヤリング」からうかがえる“お気持ち”
NEWSポストセブン
世界的アスリートを狙った強盗事件が相次いでいる(時事通信フォト)
《イチロー氏も自宅侵入被害、弓子夫人が危機一髪》妻の真美子さんを強盗から守りたい…「自宅で撮った写真」に見える大谷翔平の“徹底的な”SNS危機管理と自宅警備体制
NEWSポストセブン
長崎県へ訪問された天皇ご一家(2025年9月12日、撮影/JMPA)
《長崎ご訪問》雅子さまと愛子さまの“母娘リンクコーデ” パイピングジャケットやペールブルーのセットアップに共通点もおふたりが見せた着こなしの“違い”
NEWSポストセブン
永野芽郁のマネージャーが電撃退社していた
《坂口健太郎との熱愛過去》25歳の永野芽郁が男性の共演者を“お兄ちゃん”と呼んできたリアルな事情
NEWSポストセブン
ウクライナ出身の女性イリーナ・ザルツカさん(23)がナイフで切りつけられて亡くなった(Instagramより)
《監視カメラが捉えた残忍な犯行》「刺された後、手で顔を覆い倒れた」戦火から逃れたウクライナ女性(23)米・無差別刺殺事件、トランプ大統領は「死刑以外の選択肢はない」
NEWSポストセブン
国民に笑いを届け続けた稀代のコント師・志村けんさん(共同通信)
《恋人との密会や空き巣被害も》「売物件」となった志村けんさんの3億円豪邸…高級時計や指輪、トロフィーは無造作に置かれていたのに「金庫にあった大切なモノ」
NEWSポストセブン
愛子さまが佳子さまから学ぶ“ファッション哲学”とは(時事通信フォト)
《淡いピンクがイメージカラー》「オシャレになった」「洗練されていく」と評判の愛子さま、佳子さまから学ぶ“ファッション哲学”
NEWSポストセブン
年下の新恋人ができたという女優の遠野なぎこ
《部屋のカーテンはそのまま》女優・遠野なぎこさん急死から2カ月、生前愛用していた携帯電話に連絡すると…「ポストに届き続ける郵便物」自宅マンションの現在
NEWSポストセブン
背中にびっしりとタトゥーが施された犬が中国で物議に(FB,REDより)
《犬の背中にびっしりと龍のタトゥー》中国で“タトゥー犬”が大炎上、飼い主は「麻酔なしで彫った」「こいつは痛みを感じないんだよ」と豪語
NEWSポストセブン
(インスタグラムより)
《“1日で100人と寝る”チャレンジで物議》イギリス人インフルエンサー女性(24)の両親が現地メディアで涙の激白「育て方を間違ったんじゃないか」
NEWSポストセブン
藤澤五月さん(時事通信フォト)
《五輪出場消滅したロコ・ソラーレの今後》藤澤五月は「次のことをゆっくり考える」ライフステージが変化…メンバーに突きつけられた4年後への高いハードル
NEWSポストセブン
石橋貴明、現在の様子
《白髪姿の石橋貴明》「元気で、笑っていてくれさえすれば…」沈黙する元妻・鈴木保奈美がSNSに記していた“家族への本心”と“背負う繋がり”
NEWSポストセブン