スポーツ

元巨人・西本聖氏「孤立していた江川卓に声かけた理由」語る

伝説の投げ合いについて語る(撮影/松本昇大)

 いよいよプロ野球が開幕する。今年は原辰徳監督が再び率いることになった巨人が4年連続V逸の汚名を返上できるかどうかに注目が集まっている。

 その巨人の黄金期を支えた、江川卓氏と西本聖氏。2人の伝説とも言われるライバル関係を描いた漫画『江川と西本』(作/森高夕次、画/星野泰視)が連載されているビッグコミックスペリオール(3月22日発売号)で、なんと本人たちが登場した。西本氏はインタビューで、江川氏の「空白の一日」事件を経て入団した直後の「江川との関係」を明かした。

 * * *
──ドラフト騒動(空白の一日事件)を経て入団直後、孤立していた江川さんに声をかけてキャッチボール相手に名乗り出たと聞きます。その理由は?

西本:実は自分の記憶では「そうだったかな?」という感じで……理由はハッキリ分からないけど「江川さんとキャッチボールしたい!」って本能的に思ったのかもしれません(笑)。

 当時は試合前、江川さんと球場内をランニングしていると、本当に酷い野次が客席から飛んできました。これが自分だったら絶対にキレるな……と思うくらい酷い。でも江川さんは、ただ黙々と走っていた。それが印象的でしたね。あと普段は遠征先で試合が終わると、夕食を食べに皆で町へ繰り出すんですが、江川さんは試合が終わったら宿舎にこもっていました。たぶん現役中はずっとそうだったかな……それぐらい周囲に気を遣っていましたね。

──江川さんはブルペンで西本さんが投げるシュートを見て驚いたそうです。

西本:えっ、それ本当に江川さんが言ってたんですか? 意外だなぁ……江川さんは他のピッチャーのことなんか全然相手にしない、というより気にしない感じでした。ブルペンで隣に誰がいようが、ただただ自分のペースで投げているように見えました。だから僕のシュートのことを「こんな曲がってすごいな」って思ってくれたなら、当時言ってくれればもっと嬉しかったな(笑)

──「江川と西本」のライバル関係を象徴する出来事と言えば、1979年の長嶋茂雄監督の下で行われた「地獄の伊東キャンプ」での投げ合いですね。江川さんに投げ込みを挑んだ理由とは?

関連記事

トピックス

近年ゲッソリと痩せていた様子がパパラッチされていたジャスティン・ビーバー(Guerin Charles/ABACA/共同通信イメージズ)
《その服どこで買ったの?》衝撃チェンジ姿のジャスティン・ビーバー(31)が“眼球バキバキTシャツ”披露でファン困惑 裁判決着の前後で「ヒゲを剃る」発言も
NEWSポストセブン
2025年10月末、秋田県内のJR線路で寝ていた子グマ。この後、轢かれてペシャンコになってしまった(住民撮影)
《線路で子グマがスヤスヤ…数時間後にペシャンコに》県民が語る熊対策で自衛隊派遣の秋田の“実情”「『命がけでとったクリ』を売る女性も」
NEWSポストセブン
(時事通信フォト)
文化勲章受章者を招く茶会が皇居宮殿で開催 天皇皇后両陛下は王貞治氏と野球の話題で交流、愛子さまと佳子さまは野沢雅子氏に興味津々 
女性セブン
各地でクマの被害が相次いでいる(右は2023年に秋田県でクマに襲われた男性)
「夫は体の原型がわからなくなるまで食い荒らされていた」空腹のヒグマが喰った夫、赤ん坊、雇い人…「異常に膨らんだ熊の胃から発見された内容物」
NEWSポストセブン
雅子さま(2025年10月28日、撮影/JMPA
【天皇陛下とトランプ大統領の会見の裏で…】一部の記者が大統領専用車『ビースト』と自撮り、アメリカ側激怒であわや外交問題 宮内庁と外務省の連携ミスを指摘する声も 
女性セブン
相次ぐクマ被害のために、映画ロケが中止に…(左/時事通信フォト、右/インスタグラムより)
《BE:FIRST脱退の三山凌輝》出演予定のクマ被害テーマ「ネトフリ」作品、“現状”を鑑みて撮影延期か…復帰作が大ピンチに
NEWSポストセブン
名古屋事件
【名古屋主婦殺害】長らく“未解決”として扱われてきた事件の大きな転機となった「丸刈り刑事」の登場 針を通すような緻密な捜査でたどり着いた「ソフトテニス部の名簿」 
女性セブン
今年の6月に不倫が報じられた錦織圭(AFP時事)
《世界ランキング急落》プロテニス・錦織圭、“下部大会”からの再出発する背景に不倫騒と選手生命の危機
NEWSポストセブン
各地でクマの被害が相次いでいる(左/時事通信フォト)
《空腹でもないのに、ただただ人を襲い続けた》“モンスターベア”は捕獲して山へ帰してもまた戻ってくる…止めどない「熊害」の恐怖「顔面の半分を潰され、片目がボロり」
NEWSポストセブン
カニエの元妻で実業家のキム・カーダシアン(EPA=時事)
《金ピカパンツで空港に到着》カニエ・ウエストの妻が「ファッションを超える」アパレルブランド設立、現地報道は「元妻の“攻めすぎ下着”に勝負を挑む可能性」を示唆
NEWSポストセブン
大谷翔平と真美子さんの胸キュンワンシーンが話題に(共同通信社)
《真美子さんがウインク》大谷翔平が参加した優勝パレード、舞台裏でカメラマンが目撃していた「仲良し夫婦」のキュンキュンやりとり
NEWSポストセブン
兵庫県宝塚市で親族4人がボーガンで殺傷された事件の発生時、現場周辺は騒然とした(共同通信)
「子どもの頃は1人だった…」「嫌いなのは母」クロスボウ家族殺害の野津英滉被告(28)が心理検査で見せた“家族への執着”、被害者の弟に漏らした「悪かった」の言葉
NEWSポストセブン