国内

新天皇はどうやって誕生するか 退位と即位の儀式・行事全日程

新元号を発表する菅官房長官(写真/共同通信社)

「支え続けてくれた多くの国民に衷心より感謝する」。2018年12月20日、天皇として臨む最後の誕生日前会見で、これまでの日々を振り返られた天皇陛下。新たな時代の幕開けまで1か月をきった今、改めて、皇位継承の儀式や行事の理解を深め、歴史的瞬間を目に焼き付ける準備をしておこう。

【退位と即位 儀式・行事全日程】

4月1日
●新元号の決定・公表

 菅義偉官房長官が記者会見で、「新しい元号は『令和』であります」と発表した。

 新元号「令和」は、日本最古の歌集「万葉集」の「梅花の歌」三十二首の序文が出典。《初春の令月にして、気淑く風和ぎ、梅は鏡前の粉を披き、蘭は珮後の香を薫らす。》の一節から、「令和」の二文字を取った。

4月18日
●伊勢神宮に親謁の儀

 退位に先立ち、天皇陛下が皇祖神を祀る伊勢神宮(三重県)に参拝される儀式。

 両陛下は、 4月17日午後に皇居を出発され、この日は伊勢神宮内宮にご宿泊。18日は午前に外宮、午後に内宮を参拝し、「志摩観光ホテル」に宿泊される。天皇陛下が伊勢神宮を訪問されたのは、皇太子さまだった時代を合わせて計13回。この14回目が在位中最後となる。

4月23日
●昭和天皇山陵に親謁の儀

 退位に先立ち、天皇陛下が昭和天皇山陵(東京都八王子市)に参拝される儀式。

4月30日
時間:17時~約10分間
場所:皇居・正殿「松の間」 生中継予定

●退位礼正殿の儀

 退位を国民に知らせるとともに、天皇陛下が最後に国民の代表に会われる儀式。平成の改元時には、「退位礼正殿の儀」ではなく「大喪の礼」が執り行われた。

5月1日 午前0時
●御代がわりの瞬間カウントダウン

 天皇の生前退位が、光格天皇以来、およそ200年ぶり。昭和から平成に替わる時は、昭和天皇が1月7日6時33分に崩御され、同日10時に天皇陛下が即位。14時半頃に新元号「平成」が発表された。今回の御代がわりでは、カウントダウンのため深夜に約20万人が皇居前に集まるとみられる。

5月1日
時間:10時30分~約10分間
場所:皇居・正殿「松の間」 生中継予定
●剣璽等承継の儀

 新天皇の即位に伴い、その印として、「皇位とともに伝わるべき由緒ある物」である三種の神器のうち、草薙剣および八尺瓊勾玉のほか、天皇御璽と大日本国璽(ともに金印)を継承される儀式。

 新天皇が部屋の中央に立ち、侍従長が剣と璽(勾玉)のほか、天皇と国家の印鑑である御璽と国璽を献上し、それを受け取る。昭和から平成に移る前回の儀式はわずか4分で終了した。

5月1日
時間:11時10分~約10分間
場所:皇居・正殿「松の間」 生中継予定
●即位後朝見の儀

 新天皇が即位後、初めて公式に三権の長や国民の代表らに会われる儀式。雅子さまが新皇后になられて初めてのお出ましとなる。

 参加者は前日の退位礼正殿の儀と同じ。新天皇が安倍首相と正対し、「おことば」を話される。今年に限り、この日は国民の祝日となる。

5月4日
●新天皇即位後初の一般参賀

 即位礼の一環として行う一般参賀。新天皇・皇后が国民に向けて手を振られる。上皇、上皇后となる天皇皇后両陛下は出席されない見通し。

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