国内

「僕は安倍晋三君が憎らしいわけじゃない」と小沢一郎氏

歴史の証人が平成の政界を振り返る

 小沢一郎氏は「剛腕」とも呼ばれた政治家だ。そんな彼が、平成日本を変えた数々の場面で何が行なわれ、どんな葛藤があったのかを「歴史の証言者」として初めて明らかにした。ここでは、金丸信氏が政治資金規正法違反で政治の世界から失脚した後の話だ。(文中一部敬称略)

◆「安倍晋三首相を見ると親父のことを思い出す」(1992年8月)

〈金丸信失脚後、経世会は派閥の主導権をめぐって竹下登と小沢が対立。竹下・梶山静六らは新会長に小渕を推し、小沢は羽田孜を擁立して激しい多数派工作を展開する。〉

小沢:双方が拮抗していたから、このままだと派閥が分裂してしまう。それで僕は竹下さんに、「それじゃ俺は羽田を取り下げるから、あなたも小渕を一旦降ろしてくれ。白紙に戻したうえで、最終的に話し合いで小渕にすればいい」と持ちかけました。そしたら竹下さんの答えは「ノー」だった。

──どういう理由で?

小沢:面白くなかったんだろうね、僕が幹事長になった時点から。会長人事はもともと俺が決めることであって、お前(小沢)が口を挟む筋合いではないという気持ちだったのかもしれない。

〈両勢力の折り合いは付かず、反竹下勢力は派閥を割って小沢―羽田グループ(改革フォーラム21)を結成する。〉

小沢:竹下さんも梶山さんも、僕のほうについてくるのは5、6人だろうと軽く見ていたから強気だったんじゃないかな。ところが、大勢になっちゃったからたまげたんでしょう。竹下さんが派閥議員に直接、「小沢に付いていくな」と説得していたほど。それでも44人が僕らについてきました。

関連記事

トピックス

お笑いコンビ「ガッポリ建設」の室田稔さん
《ガッポリ建設クズ芸人・小堀敏夫の相方、室田稔がケーブルテレビ局から独立》4月末から「ワハハ本舗」内で自身の会社を起業、前職では20年赤字だった会社を初の黒字に
NEWSポストセブン
”乱闘騒ぎ”に巻き込まれたアイドルグループ「≠ME(ノットイコールミー)」(取材者提供)
《現場に現れた“謎のパーカー集団”》『≠ME』イベントの“暴力沙汰”をファンが目撃「計画的で、手慣れた様子」「抽選箱を地面に叩きつけ…」トラブル一部始終
NEWSポストセブン
母・佳代さんのエッセイ本を絶賛した小室圭さん
小室圭さん “トランプショック”による多忙で「眞子さんとの日本帰国」はどうなる? 最愛の母・佳代さんと会うチャンスが…
NEWSポストセブン
春の雅楽演奏会を鑑賞された愛子さま(2025年4月27日、撮影/JMPA)
《雅楽演奏会をご鑑賞》愛子さま、春の訪れを感じさせる装い 母・雅子さまと同じ「光沢×ピンク」コーデ
NEWSポストセブン
自宅で
中山美穂はなぜ「月9」で大記録を打ち立てることができたのか 最高視聴率25%、オリコン30万枚以上を3回達成した「唯一の女優」
NEWSポストセブン
「オネエキャラ」ならぬ「ユニセックスキャラ」という新境地を切り開いたGENKING.(40)
《「やーよ!」のブレイクから10年》「性転換手術すると出演枠を全部失いますよ」 GENKING.(40)が“身体も戸籍も女性になった現在” と“葛藤した過去”「私、ユニセックスじゃないのに」
NEWSポストセブン
「ガッポリ建設」のトレードマークは工事用ヘルメットにランニング姿
《嘘、借金、遅刻、ギャンブル、事務所解雇》クズ芸人・小堀敏夫を28年間許し続ける相方・室田稔が明かした本心「あんな人でも役に立てた」
NEWSポストセブン
第一子となる長女が誕生した大谷翔平と真美子さん
《真美子さんの献身》大谷翔平が「産休2日」で電撃復帰&“パパ初ホームラン”を決めた理由 「MLBの顔」として示した“自覚”
NEWSポストセブン
不倫報道のあった永野芽郁
《ラジオ生出演で今後は?》永野芽郁が不倫報道を「誤解」と説明も「ピュア」「透明感」とは真逆のスキャンダルに、臨床心理士が指摘する「ベッキーのケース」
NEWSポストセブン
渡邊渚さんの最新インタビュー
元フジテレビアナ・渡邊渚さん最新インタビュー 激動の日々を乗り越えて「少し落ち着いてきました」、連載エッセイも再開予定で「女性ファンが増えたことが嬉しい」
週刊ポスト
主張が食い違う折田楓社長と斎藤元彦知事(時事通信フォト)
【斎藤元彦知事の「公選法違反」疑惑】「merchu」折田楓社長がガサ入れ後もひっそり続けていた“仕事” 広島市の担当者「『仕事できるのかな』と気になっていましたが」
NEWSポストセブン
お笑いコンビ「ダウンタウン」の松本人志(61)と浜田雅功(61)
ダウンタウン・浜田雅功「復活の舞台」で松本人志が「サプライズ登場」する可能性 「30年前の紅白歌合戦が思い出される」との声も
週刊ポスト