ご結婚1か月後に開かれた東京サミットの宮中晩餐会では、若草色のドレスに身を包んだ雅子さまが英・仏・独語を駆使して各国の首脳をもてなされた。1994年には天皇陛下とともにサウジアラビアなど中東諸国を公式訪問し、新しい皇室の国際親善を感じさせた。
皇太子妃となられてからも、独身時代のようなユーモアセンスを公の場で発揮された。
「ご結婚5年を過ぎた1998年の会見で夫婦円満の秘訣を聞かれると、雅子さまは『夫婦げんかは犬も食わぬと申しますが、けんかの種は割とよく拾って食べてくれるような気がします』と愛犬を引き合いに出されて記者を笑わせました」(皇室記者)
2001年にはご成婚から8年目にして待望の第1子である愛子さまが誕生し、日本中が祝賀ムードに包まれた。2003年4月、天皇陛下ご一家が葉山御用邸に滞在中、雅子さまは、本誌・女性セブンの女性記者に「いつも、ご苦労さまです」と声をかけられた。
記者が思わず「私にも、愛子さまと同じくらいの娘がおります」と言うと、雅子さまは満面の笑みをたたえて「まあ、そうなんですか」と話された。
その後、雅子さまは愛子さまについてこう話された。「まとまった会話はまだですね。でも、ボールを『ボ』とか、ロバのことを『バ』などと言います(笑い)」
しばしの育児談議ののち、帰り際に雅子さまは記者をこう気遣われた。
「どうかお嬢さま、お健やかにね」
※女性セブン2019年5月30日号