◆2018年の「今年の漢字」=災
【総評】2018年の「今年の漢字」を揮毫したのは京都・清水寺の森清範貫主。「見た人を暗い気持ちにさせる筆跡です。『災』という字を、1年を代表する漢字として書かなければいけないことに、森貫主も悲しい気持ちになられていたのかもしれません」
【1】上の「冠」部分と下の「脚」部分がくっついており、隙間がない。上下がギュッと詰まっている字は、ゆとりがない不安定な印象を与える。「冠」部分と「脚」部分に空間があるほど、ゆとりを感じさせるので、空間を作るよう意識して書くと明るい印象になる。
●たかはし・ふみ/1979年生まれ、東京都出身。セミプライベート書道・ペン字レッスンを実施する書道サロン「墨麗」主宰。書を通して麗しき社会の実現に貢献しようと、書道家のかたわら筆跡アドバイザーとしても活躍中。
※週刊ポスト2019年5月31日号