そのためにも子供世代には、老親やシニア世代の昔話を聞き、語り合って、思い出を共有してほしいという。

「シニアは自分の環境を整えて運気の上がる生活をする。いつ誰と会ってもいいようにきれいな格好をして外へ出て、食べる喜びも享受する。こうして幸せな姿、幸せになる術を次世代にアピールすることがさらなる開運になり、またシニアの大事な務めでもあると思う。これはぼく自身と同世代や先輩たちにも、切に願っていることなのです」

◆幸せな人生の最期をシミュレーション

 環境や人とのつながりを味方につける風水の視点から、終活についても考えているというコパさん。特に葬儀については一家言あるという。

「最近、身内だけでシンプルに行う家族葬が人気のようですが、ぼくは反対なのです。なぜなら葬儀は、まさに人生で培った人脈を総括できる大切な機会でもあるからです。

 たとえばぼくの葬儀に、仕事関係などの人たちがお別れに来てくれて、家族は初めて彼らと話し、家の外でのぼくのことを知る。子供たちにしてみれば、この節目に新たな父親像が生まれ、それがまた心の財産になるわけです。

 高齢者の葬儀で、同じく高齢の友人に会葬をお願いするのがはばかられたり、家族の負担を考えてこぢんまりやりたいというのも、今の時世ではよくわかります。でも駆けつけてくれた古い友人たちから親の人生を聞き、“親は幸せな人生だった”と気づける機会でもあることを、心の隅においてほしい」

 そしてコパさんから、シニアの幸せな人生のためのアドバイスは非常にユニーク。

「今、ピラミッドの頂点、影響力のある存在なのです。最後の最後まで、自分の周囲にいる人たちとのつながりを考えて、自分の最期のときのことをシミュレーションしておきましょう。

 家族や親しい人たちに囲まれて、最期になんと言葉を発するか。“幸せだったよ”か、“ありがとう”か。ぼくなら『西は黄色だよ』と、みんなを笑わせるかな(笑い)」

※女性セブン2019年6月6日号

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