ビジネス

定年後は「雇用保険に加入して働く」か「しないで働く」かで明暗

働き方ひとつで差が生まれる(写真はイメージ)

働き方ひとつで差が生まれる(写真はイメージ)

 人生100年時代のライフプランを考えるとき60歳からの最初の10年間は、いわば《年金・ワークバランス》を軸に考えたい。何歳まで働き、どんな雇用形態と年金のもらい方を選べば得をするかである。ポイントとなるのは健康寿命の期間の手取り収入を最大にすることと、「受け取れる給付金は全部申請する」という姿勢だ。

 60歳で定年を迎えると、まず考えるのが「働き続けるかどうか」だ。最近では年金受給が始まる65歳まで働く人が多いが、問題は雇用形態。「雇用保険に加入して働く」か「しないで働く」かで明暗が分かれる。

 雇用保険への加入は週20時間以上の勤務で義務づけられているが、定年後は同じ会社で継続雇用せず再就職した場合など、労働時間を減らして雇用保険に入らず働くケースが増える。だが、この働き方は制度上、デメリットがある。

 大きな違いは「給付金」がもらえるかどうか。雇用保険に加入していれば、給料が大きく下がっても(60歳時点の75%未満)、その給料の15%を上限に65歳まで支給される「高年齢雇用継続基本給付金」を受け取ることができる。

 たとえば60歳時の賃金が月41万円だったA氏が、月25万円で雇用保険加入下で働いた場合、給付金は月額3万7500円、65歳になるまでの5年間の総額は225万円に達する。

 ところが週20時間未満で雇用保険に加入しない働き方を選んだ人には、この給付金は原則支払われない。給付金という“上乗せ”をもらえるほうが、働き方としてはるかに効率的なのだ(給付金を受けるにはハローワークでの申請が必要になる)。

関連記事

トピックス

ヴィクトリア皇太子と夫のダニエル王子を招かれた天皇皇后両陛下(2025年10月14日、時事通信フォト)
「同じシルバーのお召し物が素敵」皇后雅子さま、夕食会ファッションは“クール”で洗練されたセットアップコーデ
NEWSポストセブン
高校時代の青木被告(集合写真)
【長野立てこもり殺人事件判決】「絞首刑になるのは長く辛く苦しいので、そういう死に方は嫌だ」死刑を言い渡された犯人が逮捕前に語っていた極刑への思い
NEWSポストセブン
ラブホテルから出てくる小川晶・市長(左)とX氏
【前橋市・小川晶市長に問われる“市長の資質”】「高級外車のドアを既婚部下に開けさせ、後部座席に乗り込みラブホへ」証拠動画で浮かび上がった“釈明会見の矛盾”
週刊ポスト
米倉涼子を追い詰めたのはだれか(時事通信フォト)
《米倉涼子マトリガサ入れ報道の深層》ダンサー恋人だけではない「モラハラ疑惑」「覚醒剤で逮捕」「隠し子」…男性のトラブルに巻き込まれるパターンが多いその人生
週刊ポスト
問題は小川晶・市長に政治家としての資質が問われていること(時事通信フォト)
「ズバリ、彼女の魅力は顔だよ」前橋市・小川晶市長、“ラブホ通い”発覚後も熱烈支援者からは擁護の声、支援団体幹部「彼女を信じているよ」
週刊ポスト
新聞・テレビにとってなぜ「高市政権ができない」ほうが有り難いのか(時事通信フォト)
《自民党総裁選の予測も大外れ》解散風を煽り「自民苦戦」を書き立てる新聞・テレビから透けて見える“高市政権では政権中枢に食い込めない”メディアの事情
週刊ポスト
ソフトバンクの佐藤直樹(時事通信フォト)
【独自】ソフトバンクドラ1佐藤直樹が婚約者への顔面殴打で警察沙汰 女性は「殺されるかと思った」リーグ優勝に貢献した“鷹のスピードスター”が男女トラブル 双方被害届の泥沼
NEWSポストセブン
出廷した水原一平被告(共同通信フォト)
《水原一平を待ち続ける》最愛の妻・Aさんが“引っ越し”、夫婦で住んでいた「プール付きマンション」を解約…「一平さんしか家族がいない」明かされていた一途な思い
NEWSポストセブン
公務に臨まれるたびに、そのファッションが注目を集める秋篠宮家の次女・佳子さま(共同通信社)
「スタイリストはいないの?」秋篠宮家・佳子さまがお召しになった“クッキリ服”に賛否、世界各地のSNSやウェブサイトで反響広まる
NEWSポストセブン
司組長が到着した。傘をさすのは竹内照明・弘道会会長だ
「110年の山口組の歴史に汚点を残すのでは…」山口組・司忍組長、竹内照明若頭が狙う“総本部奪還作戦”【警察は「壊滅まで解除はない」と強硬姿勢】
NEWSポストセブン
「第72回日本伝統工芸展京都展」を視察された秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年10月10日、撮影/JMPA)
《京都ではんなりファッション》佳子さま、シンプルなアイボリーのセットアップに華やかさをプラス 和柄のスカーフは室町時代から続く京都の老舗ブランド
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 電撃解散なら「高市自民240議席の激勝」ほか
「週刊ポスト」本日発売! 電撃解散なら「高市自民240議席の激勝」ほか
NEWSポストセブン