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息子殺害の元事務次官 「今の若者は難しい」と口にしていた

送検のため警視庁練馬署を出る熊沢英昭容疑者(共同通信社)

 元農林水産事務次官、熊沢英昭容疑者(76)による息子殺害事件は、“罪は罪”と指弾する声とともに、父親としての苦しみに共感する声も聞こえてくる。

 熊沢容疑者の自宅近くで理髪店を営む男性が振り返る。

「熊沢さんも息子さんも店に来てくれていた。息子さんは無口で『おじさん、いつもの』とだけ言って黙ってテレビを見ていました。熊沢さんは家族の話はしなかったけど、一度だけ『今の若者は難しいよ。ワガママだから』と話された。あれは息子さんのことだったのでしょうか……」

 熊沢容疑者が東京・練馬区の自宅で同居する無職の息子・英一郎氏(44)を刺殺した事件は、日本社会が抱える問題を露わにした。

「英一郎さんは10数年前に家を出てひとり暮らしをした後、実家に戻っていた。事件の直前に英一郎さんは自宅隣の小学校の騒音に苛立ち、『運動会の音がうるせえな、子供らをぶっ殺すぞ』と発言。その言葉が殺害のきっかけとなったそうです」(全国紙社会部記者)

 英一郎氏の遺体に残された刺し傷は数十か所に及び、父親の強い殺意をうかがわせた。この時、熊沢容疑者の脳裏をよぎったのは5月28日に神奈川県川崎市で発生した私立カリタス小学校の児童ら20人殺傷事件だ。

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