まぁ、そうなのだろう。だが、政府が年金改革を始めるというときに、副総理が“オレは年金なんていらねーよ”といえば、国民は「こんな政治家に任せていいのか」と不安になる。経済ジャーナリスト・荻原博子氏が語る。
「いま庶民にとって一番の関心事は年金がもらえるかどうかです。年金だけでは老後資金が2000万円足りないと聞かされて、一層日々の生活を切り詰め、節約に節約を重ねている。
お金持ちの麻生さんの金銭感覚が庶民と違っているのはかまわないが、政治家に必要なのは国民が何を求めているかを感じ取る力。それが政治家に求められる『金銭感覚』だと思う。しかし、“オレは年金には関心がない”と言い切ったことで庶民の実情を汲み取る感受性が全くないことがわかった」
※週刊ポスト2019年7月5日号