「韓国司法界の反乱」を指摘するジャーナリストの前川惠司氏

 元朝日新聞の韓国特派員記者で、ジャーナリストの前川惠司氏はこういう。

「韓国では、政権が変わるたびに教科書の記述もころころ変わるので、時の政権が圧力をかけているというのは十分予想できたこと。それ自体は驚くに値しません。

 それよりも、この朝鮮日報の記事には、司法の現場で何が起きているかが浮き彫りになっていて、むしろそこに注目すべきです」

 確かに、“政権の意向を受けて不正を働いた”韓国教育部の官僚が検察に起訴されたという事件の構図には、違和感を覚える。徴用工判決でも明らかなように、韓国では行政はもちろん司法も政権に忖度してきた経緯があるからだ。

「朝鮮日報は保守派の新聞で、文在寅政権に非常に批判的であり、この記事は同紙のスクープです。つまり、検察は課長と研究士を起訴したうえで朝鮮日報にリークしたのでしょう。

 この記事の最後には、上層部の指示・関与については調査せずに捜査を終結したとし、野党議員の〈上層部の関与の有無を調査しなければならない〉というコメントを載せています。韓国教育部の上層部まで捜査の幅を広げると、政権サイドにバレてつぶされるから、捜査を末端の官僚に留め、騒ぎを大きくしたうえで、上層部の関与についての調査は国会に持ち込もうとしているのです。

 現場の検察官が政権に忖度することなく独自の判断で捜査・起訴を進めたわけで、これは検察の文政権に対する反乱と呼んでもいいでしょう」(前川氏)

 元新聞記者の視点でこの記事を読み解くと、そんな背景が浮かび上がってくるのだ。しかし、韓国の司法はなぜ文政権に反旗を翻そうとしているのか。

関連記事

トピックス

茨城県水戸市のアパートでネイリストの小松本遥さん(31)が殺害された
《水戸市・31歳ネイリスト女性死亡》「『誰かのために働きたい』と…」「足が早くて活発な子」犯人逃走から6日間、地元に広がる悲しみの声
NEWSポストセブン
浅田真央と村上佳菜子の“断絶関係”に変化
《声をかけて寄り添って》浅田真央と村上佳菜子の“断絶関係”に変化 沈黙から一転、見られていた「雪解けの予兆」
NEWSポストセブン
新宿の焼肉店で撮影された動画が物議(左は店舗のInstagramより、右は動画撮影者より提供)
《テーブルの上にふっくらとしたネズミが…》新宿・焼肉店での動画が拡散で物議、運営会社は「直後に殺処分と謝罪」「ねずみは薬剤の影響で弱って落下してきたものと推察」
NEWSポストセブン
新年一般参賀に出席された秋篠宮家次女・佳子さま(2026年1月2日、撮影/黒石あみ)
《新年一般参賀で見せた“ハート”》佳子さま、“お気に入り”のエメラルドグリーンドレスをお召しに 刺繍とハートシェイプドネックがエレガントさをプラス
NEWSポストセブン
元仙台高裁判事の岡口基一氏
「裁判所当局が嫌がった核心は白ブリーフだった」 弾劾裁判で法曹資格を失った岡口基一氏が振り返る「岡口裁判の急所」とは 裁判所と司法記者クラブの問題点も指摘
NEWSポストセブン
新年一般参賀に出席された皇后雅子さま(2026年1月2日、撮影/黒石あみ)
《新年一般参賀の“ブルーリンク”コーデ》皇后雅子さまはスタンドカラーでフォーマルに、愛子さまはマオカラー風で親しみやすさを演出
NEWSポストセブン
ネイリストの小松本遥さん(31)が殺害された水戸市のアパート
「赤ちゃんをかばおうとしたのか…」「複数の凶器で犯行」水戸市で死亡のネイリスト女性(31)がかつて警察に相談していた“人間関係トラブル” 
NEWSポストセブン
1995年、チャリティーゴルフ前夜祭に参加した“ジャンボ”こと尾崎将司さん(左)と長嶋茂雄さん
【追悼・ジャンボとミスターの物語】尾崎将司さんと長嶋茂雄さん、昭和のスポーツ史に名を刻んだレジェンド2人の重なる足跡 ライバルと切磋琢磨し、後進の育成に取り組んだ
週刊ポスト
松田烈被告
「スマホから『映してください』と指示の声が…」ネットで“性的暴行してくれる人を募集”した松田烈被告(28)、被害女性が語った“外道すぎる犯行”
NEWSポストセブン
真美子さん(共同通信)が使用していたブランドとは
《ハワイ・ファミリーデートで真美子さんが持っていたプチプラバッグ》「同年代インフルエンサーのアスレジャーブランド」か?と話題に 実用性の高いトートバッグ、大谷は「娘のベビーカー担当」
NEWSポストセブン
郭広猛博士
【MEGA地震予測・異常変動全国MAP】「奥羽山脈周辺に“異常変動”が集中」「千葉県が大きく沈降」…2026年初めに警戒すべき5つの地域
週刊ポスト
ジャーナリストの溝口敦氏(左)とフリーライターの鈴木智彦氏
《溝口敦氏×鈴木智彦氏が対談》山口組抗争終結後の暴力団 勝ったはずの六代目山口組含めて勢力は縮小、トクリュウのほうが経済規模も大きく勢いがある現状
週刊ポスト