「屈指の親日国として知られるトルコとしては、関係が悪化している米中と親密な日本に“緩衝材”になってもらいたいという希望があるのでしょう。とはいえ、安倍首相など有力政治家と関係を強化すれば、そこに政治的な思惑や駆け引きが発生しかねない。
そこで、まずは日本の皇室との関係を深めることで、両国の距離を縮めたいという狙いがあるのではないでしょうか」(政治ジャーナリスト)
今回の会見では、陛下が2009年、皇太子時代にトルコを訪問されたことにも話が及び、エルドアン大統領は「次はぜひ両陛下でトルコをご訪問いただきたい」と述べたという。
国際情勢には対立や紛争の火種が多いが、日本の皇室の国際親善には、それを穏やかにしたり、防いだりする力があるということだ。
「雅子さまが外交官ご出身であり、各国情勢に通じられていることは世界的に話題になっているので、各国の首脳たちだけでなく日本政府としても国際親善の場でのご活躍に大きな期待を寄せています。特に、トランプ夫妻の接遇が大成功して以来、各国からの多くの申し出を容認し始めているそうです。雅子さまの父・小和田恆(ひさし)さんが、オランダ・ハーグの国際司法裁判所の裁判所長を務めたことのある、世界的に著名な外交官だということも大きいでしょう」(前出・政治ジャーナリスト)
雅子さまが国際的に活躍されることは、もちろん日本にとってもいい影響がある。
「皇后陛下が外国の元首夫妻に対して堂々と対応されるお姿に、誇らしく思っている国民は多いでしょう。特に、令和の時代の働く日本人女性にとって、尊敬の対象であり、励まされるご存在になるのではないでしょうか。国際親善で本領を発揮され、自信を積み重ねることで、国内のご公務や宮中祭祀などにも繋がっていくと思います」(前出・山下さん)
皇室の国際親善は、雅子さまによって、新しいステージに入っているようだ。
※女性セブン2019年7月18日号