1990年代はSMAPのブレイクが事務所の在り方を大きく変えた。1991年9月9日に『Can’t Stop!! -Loving-』でデビューしたSMAPは、1994年に『Hey Hey おおきに毎度あり』で初のオリコン1位を獲得し、その後も『がんばりましょう』などのヒットを飛ばしていった。SMAPに関するインタビューの中で、ジャニー氏はこう述べている。

〈ジャニーズは単なるジャリタレばかりといわれるが、昔は皆ガキであり、へただった。それが磨かれるからスターになる。彼らはそれを小学生のころから続けている。私自身も教わりつつ教えている〉(産経新聞夕刊・1995年6月12日付)

 1999年11月3日には、嵐が『A・RA・SHI』でデビュー。昨年11月から20周年記念の5大ドームツアーを行ない、今年12月までの全50公演で計237万5000人を動員し、日本歴代最大規模になる予定だ。その嵐が2020年限りでの活動休止を発表した今年1月、ジャニー氏はこう話していた。

〈この子たちはどうなるかと思っていたら、(後に)全てを教えられた。みんなを尊敬しています〉(サンケイスポーツ・2019年1月31日付)

 ジャニー氏は何歳になっても、常に“教えられている”と謙虚な姿勢を崩さなかった。時代の変化に敏感で、常に新しい何かを探していたからこそ、若者から学ぼうという精神があったのだろう。

 その考え方は、教え子にも受け継がれている。ジャニー氏が“トークのスキルを最初に見出した”中居正広は、2019年5月2日、深夜放送の『岡村隆史のオールナイトニッポン』(ニッポン放送)にゲスト出演した時、年下のスタッフと接する際の心構えをこう話した。

〈なるべく“普通さあ”とか“一般的にいうと”と言うのを止めるようにしました。僕なんかより10、20くらい(離れてる)人と、自分が今まで使ってきた物差しが圧倒的に違う。なるべく、もの差しを弓なりじゃないですけども、柔軟に、しなやかに持たないといけないなとは思いますね〉

〈僕なんかが若い時に、『俺らの時代はさ』と聞くことがあったとしても、ちょっとまた(今は)違うかなあと。『俺なんかの時代はさあ』と言われても、わからないから〉

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