国内

夏休みの宿題離れが進む理由 親が頑張る自由研究は無意味

自由研究の工作は似た作品ばかり

自由研究の工作は似た作品ばかり

 小中学生の「夏休みの宿題」といえば、日記や読書感想文などとともに「自由研究」がお決まりだが、近ごろの子どもたちは夏休み中も塾や習い事に忙しく、自由どころかほとんど“親の課題”となっている。果たしてこんな夏休みの宿題、意味があるのか。教育評論家の石川幸夫氏が理想的な自由研究や宿題の目的を改めて考察する。

 * * *
 いよいよ子どもたちはワクワク、親は憂鬱になる長い夏休みに入ります。早いところでは、エアコン設置工事のため、1週間ほど前倒しして、7月13日から休みに入った学校もあります。

 そんな中、子どもも親も頭を抱えるのが夏休みの宿題です。昭和、平成、令和と元号は変わっても、夏休みの宿題は相変わらず「日記」「計算ドリル」「漢字ドリル」「読書感想文」「絵画」、そして多くの親子が頭を抱える「自由研究」という定番の宿題が並びます。

 夏休みのように、長期間、規則正しく通っていた学校から離れるというのは、学習面で見れば親はかなり心配ですし、じつは先生も心配なのです。そのため、両者の思いもあってか、昔と変わらない宿題のラインアップが並ぶのだと思います。

 事実、オーストリア・グラーツ大学(GrazUniversity)の研究チームは、子どもの長期休暇が算数や国語系に悪影響を及ぼすという調査結果を発表しています。また、その回復には、休暇と同じ期間を有したと報告されています。

 しかし、だからといって今も昔も変わらない形骸化している夏休みの宿題は、そろそろ見直しの時期に来ているのかもしれません。

 公立の中学では、すでに夏休みの宿題から日々の宿題まで廃止した学校が出てきたことから、教育界ではにわかに宿題の見直し論が高まっています。ただ、廃止といっても、家庭学習を廃止するわけではありません。むしろ、“自主的な家庭学習”の重要性が求められているのです。

関連キーワード

関連記事

トピックス

オリエンタルラジオの藤森慎吾
《オリラジ・藤森慎吾が結婚相手を披露》かつてはハイレグ姿でグラビアデビューの新妻、ふたりを結んだ「美ボディ」と「健康志向」
NEWSポストセブン
川崎、阿部、浅井、小林
〈トリプルボギー不倫騒動〉渦中のプロ2人が“復活劇”も最終日にあわやのニアミス
NEWSポストセブン
驚異の粘り腰を見せている石破茂・首相(時事通信フォト)
石破茂・首相、支持率回復を奇貨に土壇場で驚異の粘り腰 「森山裕幹事長を代理に降格、後任に小泉進次郎氏抜擢」の秘策で反石破派を押さえ込みに
週刊ポスト
別居が報じられた長渕剛と志穂美悦子
《長渕剛が妻・志穂美悦子と別居報道》清水美砂、国生さゆり、冨永愛…親密報道された女性3人の“共通点”「長渕と離れた後、それぞれの分野で成功を収めている」
NEWSポストセブン
結婚を発表した趣里と母親の伊藤蘭
《母が趣里のお腹に優しい眼差しを向けて》元キャンディーズ・伊藤蘭の“変わらぬ母の愛” 母のコンサートでは「不仲とか書かれてますけど、ウソです!(笑)」と宣言
NEWSポストセブン
2020年、阪神の新人入団発表会
阪神の快進撃支える「2020年の神ドラフト」のメンバーたち コロナ禍で情報が少ないなかでの指名戦略が奏功 矢野燿大監督のもとで獲得した選手が主力に固まる
NEWSポストセブン
ブログ上の内容がたびたび炎上する黒沢が真意を語った
「月に50万円は簡単」発言で大炎上の黒沢年雄(81)、批判意見に大反論「時代のせいにしてる人は、何をやってもダメ!」「若いうちはパワーがあるんだから」当時の「ヤバすぎる働き方」
NEWSポストセブン
寄り添って歩く小室さん夫妻(2025年5月)
《お出かけスリーショット》小室眞子さんが赤ちゃんを抱えて“ママの顔”「五感を刺激するモンテッソーリ式ベビーグッズ」に育児の覚悟、夫婦で「成年式」を辞退
NEWSポストセブン
負担の多い二刀流を支える真美子さん
《水着の真美子さんと自宅プールで》大谷翔平を支える「家族の徹底サポート」、妻が愛娘のベビーカーを押して観戦…インタビューで語っていた「幸せを感じる瞬間」
NEWSポストセブン
“トリプルボギー不倫”が報じられた栗永遼キャディーの妻・浅井咲希(時事通信フォト)
《トリプルボギー不倫》女子プロ2人が被害妻から“敵前逃亡”、唯一出場した川崎春花が「逃げられなかったワケ」
週刊ポスト
24時間テレビで共演する浜辺美波と永瀬廉(公式サイトより)
《お泊り報道で話題》24時間テレビで共演永瀬廉との“距離感”に注目集まる…浜辺美波が放送前日に投稿していた“配慮の一文”
NEWSポストセブン
芸歴43年で“サスペンスドラマの帝王”の異名を持つ船越英一郎
《ベビーカーを押す妻の姿を半歩後ろから見つめて…》第一子誕生の船越英一郎(65)、心をほぐした再婚相手(42)の“自由人なスタンス”「他人に対して要求することがない」
NEWSポストセブン