スポーツ

セレクトセールから生まれる注目馬たち GI勝利数は100間近

落札総額が最高を更新した今年のセレクトセール

 上場番号1番のドゥラメンテ産駒に、いきなり「4000万!」という声がかかる。間髪を置かず「7000万!」、すぐに「1億!」……こうして始まった2019年のセレクトセールは、2日間合計で416頭が落札され、その総額は史上最高の205億円(消費税別。以下同)に及んだ。競馬歴40年のライター・東田和美氏が、セレクトセールの面白さと、落札額だけでは分からないサラブレッドの持つ可能性の魅力について解説する。

 * * *
 新千歳空港から車で15分ほど、セレクトセール会場の苫小牧市ノーザンホースパークには、馬主、調教師、騎手からメディア人まで、日本の競馬関係者が一堂に集まる。セール会場の周囲には、北海道産などの食材を使った料理のブースが並んで野外パーティーのような賑わいだが、みな都内のホテルで行なわれるJRA賞などのようなフォーマルな装いではない。馬産地らしく牧場を走り回るような普段着で、それぞれの個性も際立ち、表情も開放的だ。

 上場されるのはどれも社台グループ、とくにノーザンファームを中心にした「選び抜かれた馬」だけに、血統や素質は一流で、ブランド力や育成への信頼度も抜群。母系は内外の重賞勝ち馬の近親、そして父親はディープインパクト、キングカメハメハ、ロードカナロアをはじめとする人気種牡馬が勢ぞろい。

 初日(1歳馬)は平成27(2015)年のオークスと秋華賞を勝ったミッキークイーンの全弟(父ディープインパクト)が3億6000万円で落札されたのをはじめ、21頭に1億円以上の値が付いた。239頭中222頭が落札、総額は107億3200万円と過去最高を記録。ディープインパクト、ハーツクライなどのサンデーサイレンス(以下SS)系種牡馬の産駒は相変わらず人気だが、将来の種牡馬入りを念頭に、SSの血を持たない馬にも注目が集まった。

関連記事

トピックス

若手俳優として活躍していた清水尋也(時事通信フォト)
「もしあのまま制作していたら…」俳優・清水尋也が出演していた「Honda高級車CM」が逮捕前にお蔵入り…企業が明かした“制作中止の理由”《大麻所持で執行猶予付き有罪判決》
NEWSポストセブン
「正しい保守のあり方」「政権の右傾化への憂慮」などについて語った前外相。岩屋毅氏
「高市首相は中国の誤解を解くために説明すべき」「右傾化すれば政権を問わずアラートを出す」前外相・岩屋毅氏がピシャリ《“存立危機事態”発言を中学生記者が直撃》
NEWSポストセブン
3児の母となった加藤あい(43)
3児の母となった加藤あいが語る「母親として強くなってきた」 楽観的に子育てを楽しむ姿勢と「好奇心を大切にしてほしい」の思い
NEWSポストセブン
「戦後80年 戦争と子どもたち」を鑑賞された秋篠宮ご夫妻と佳子さま、悠仁さま(2025年12月26日、時事通信フォト)
《天皇ご一家との違いも》秋篠宮ご一家のモノトーンコーデ ストライプ柄ネクタイ&シルバー系アクセ、佳子さまは黒バッグで引き締め
NEWSポストセブン
過去にも”ストーカー殺人未遂”で逮捕されていた谷本将志容疑者(35)。判決文にはその衝撃の犯行内容が記されていた(共同通信)
神戸ストーカー刺殺“金髪メッシュ男” 谷本将志被告が起訴、「娘がいない日常に慣れることはありません」被害者の両親が明かした“癒えぬ悲しみ”
NEWSポストセブン
ハリウッド進出を果たした水野美紀(時事通信フォト)
《バッキバキに仕上がった肉体》女優・水野美紀(51)が血生臭く殴り合う「母親ファイター」熱演し悲願のハリウッドデビュー、娘を同伴し現場で見せた“母の顔” 
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
《六代目山口組の抗争相手が沈黙を破る》神戸山口組、絆會、池田組が2026年も「強硬姿勢」 警察も警戒再強化へ
NEWSポストセブン
木瀬親方
木瀬親方が弟子の暴力問題の「2階級降格」で理事選への出馬が絶望的に 出羽海一門は候補者調整遅れていたが、元大関・栃東の玉ノ井親方が理事の有力候補に
NEWSポストセブン
和歌山県警(左、時事通信)幹部がソープランド「エンペラー」(右)を無料タカりか
《和歌山県警元幹部がソープ無料タカり》「身長155、バスト85以下の細身さんは余ってませんか?」摘発ちらつかせ執拗にLINE…摘発された経営者が怒りの告発「『いつでもあげられるからね』と脅された」
NEWSポストセブン
結婚を発表した趣里と母親の伊藤蘭
《趣里と三山凌輝の子供にも言及》「アカチャンホンポに行きました…」伊藤蘭がディナーショーで明かした母娘の現在「私たち夫婦もよりしっかり」
NEWSポストセブン
高石あかりを撮り下ろし&インタビュー
『ばけばけ』ヒロイン・高石あかり・撮り下ろし&インタビュー 「2人がどう結ばれ、『うらめしい。けど、すばらしい日々』を歩いていくのか。最後まで見守っていただけたら嬉しいです!」
週刊ポスト
2021年に裁判資料として公開されたアンドルー王子、ヴァージニア・ジュフリー氏の写真(時事通信フォト)
《恐怖のマッサージルームと隠しカメラ》10代少女らが性的虐待にあった“悪魔の館”、寝室の天井に設置されていた小さなカメラ【エプスタイン事件】
NEWSポストセブン