ほとんどの若手芸人は、社会人経験がない。高校卒業後、アルバイトをしながら芸人を目指す、という子がほとんどだった。なので、10代や20代の若手芸人に「スーツを着た大人に話しかけろ。人脈のあるマネージャーに自分を売りこめ」とアドバイスしても、彼らにはハードルが高く、実践することは難しいようだった。

 吉本興業の会社のシステムは分からないが、私の経験上、芸人にとって現場マネージャー(タレントの収録現場につきそうマネージャー)とのコミュニケーションは取りやすく、テレビ局へ営業で動き回っている社員とは、会話をする機会が少ない印象だ。

 現場にあまり顔を見せないベテランマネージャーが、若手芸人に気をかけていても、普段から接する機会が少なければ、距離ができてしまうのは仕方がないことだと思う。社長や会長なら、なおさら遠い存在だと感じるだろう。大きな会社であればあるほど、上と下が接する機会は少なくなり、距離ができるのは必然だ。

 かといって、私は上の立場の人間が、全ての部下と仲良くするべきだとは思わない。上には上の仕事があるだろうし、偉い人を怖がる気持ちは、組織の序列を守ったり、気持ちが引き締まったりするかもしれないので、必ずしも、悪いこととは言い切れないと思う。

 しかし、いつ、どこで、自分に対して気にかけているのか分からないような“距離がある”存在が「ファミリー」という言葉を使えば、違和感があるのは当然だ。

 吉本興業の岡本社長が、実際にどのような口調で芸人や社員たちと接していたかは分からない。しかし、もし芸人との“距離”がある状態で「ファミリー」という言葉を使えば、芸人に不信感を抱かせてしまうのは仕方がないことだと私は思う。

関連記事

トピックス

鉄板焼きデートが目撃されたKing & Princeの永瀬廉、浜辺美波
《タクシーで自宅マンションへ》永瀬廉と浜辺美波“ノーマスク”で見えた信頼感「追いかけたい」「知性を感じたい」…合致する恋愛観
NEWSポストセブン
この日は友人とワインバルを訪れていた
《「日本人ファースト」への発言が物議》「私も覚悟持ってしゃべるわよ」TBS報道の顔・山本恵里伽アナ“インスタ大荒れ”“トシちゃん発言”でも揺るがない〈芯の強さ〉
NEWSポストセブン
亡くなった三浦春馬さんと「みたままつり」の提灯
《三浦春馬が今年も靖国に》『永遠の0』から続く縁…“春友”が灯す数多くの提灯と広がる思い「生きた証を風化させない」
NEWSポストセブン
手を繋いでレッドカーペットを歩いた大谷と真美子さん(時事通信)
《産後とは思えない》真美子さん「背中がざっくり開いたドレスの着こなし」は努力の賜物…目撃されていた「白パーカー私服での外出姿」【大谷翔平と手繋ぎでレッドカーペット】
NEWSポストセブン
女優・遠野なぎこ(45)の自宅マンションで身元不明の遺体が見つかってから2週間が経とうとしている(Instagram/ブログより)
《遠野なぎこ宅で遺体発見》“特殊清掃のリアル”を専門家が明かす 自宅はエアコンがついておらず、昼間は40℃近くに…「熱中症で死亡した場合は大変です」
NEWSポストセブン
俳優やMCなど幅広い活躍をみせる松下奈緒
《相葉雅紀がトイレに入っていたら“ゴンゴンゴン”…》松下奈緒、共演者たちが明かした意外な素顔 MC、俳優として幅広い活躍ぶり、174cmの高身長も“強み”に
NEWSポストセブン
和久井被告が法廷で“ブチギレ罵声”
【懲役15年】「ぶん殴ってでも返金させる」「そんなに刺した感触もなかった…」キャバクラ店経営女性をメッタ刺しにした和久井学被告、法廷で「後悔の念」見せず【新宿タワマン殺人・判決】
NEWSポストセブン
大谷と真美子さんの「冬のホーム」が観光地化の危機
《白パーカー私服姿とは異なり…》真美子さんが1年ぶりにレッドカーペット登場、注目される“ラグジュアリーなパンツドレス姿”【大谷翔平がオールスターゲーム出場】
NEWSポストセブン
初の海外公務を行う予定の愛子さま(写真/共同通信社 )
愛子さま、初の海外公務で11月にラオスへ、王室文化が浸透しているヨーロッパ諸国ではなく、アジアの内陸国が選ばれた理由 雅子さまにも通じる国際貢献への思い 
女性セブン
“マエケン”こと前田健太投手(Instagramより)
《ママとパパはあなたを支える…》前田健太投手、別々で暮らす元女子アナ妻は夫の地元で地上120メートルの絶景バックに「ラグジュアリーな誕生日会の夜」
NEWSポストセブン
グリーンの縞柄のワンピースをお召しになった紀子さま(7月3日撮影、時事通信フォト)
《佳子さまと同じブランドでは?》紀子さま、万博で着用された“縞柄ワンピ”に専門家は「ウエストの部分が…」別物だと指摘【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン
和久井学被告が抱えていた恐ろしいほどの“復讐心”
「プラトニックな関係ならいいよ」和久井被告(52)が告白したキャバクラ経営被害女性からの“返答” 月収20〜30万円、実家暮らしの被告人が「結婚を疑わなかった理由」【新宿タワマン殺人・公判】
NEWSポストセブン