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2019.08.06 16:00  週刊ポスト

高校野球で商業・工業高校が勝てない時代に今年は異変発生

明石商の来田涼斗は「藤原恭大二世」とも呼ばれる

 スポーツ強豪校といえば資金が潤沢で、全国から強豪選手を集めやすい私立というイメージが強い。高校野球の世界でも全体的にその傾向は強いが、今年は広島商、熊本工など伝統ある公立校が甲子園出場を次々と決めた。ノンフィクションライターの柳川悠二氏が、14校出場する公立高校の注目ポイントをレポートする。

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 昨年、甲子園で旋風を巻き起こした金足農業がファンの心を打ったのは、マウンドをひとりで守った吉田輝星(現日本ハム)というスターの存在と共に、金足農業が公立高校だったことが背景にある。

 2017年夏の甲子園は49代表校のうち公立は8校。100回の記念大会で、55代表校だった昨年も同じ8校。少子化や野球人口の減少によって、豊富な資金力のある私立に、有望選手が集まる傾向は年々、強くなっている。結果、高校野球の草創期から昭和にかけて、甲子園で活躍した商業・工業高校が勝てない時代となっているのだ。

 ところが、今年は異変が起き、公立校が一気に14校にまで増えた。中でも、春1回、夏6回の優勝実績のある伝統校・広島商の復活は象徴的な出来事だった。

 近年は広陵、広島新庄など、私立の後塵を拝し、夏の甲子園からは15年も遠ざかっていた。昨春に発覚した不祥事を受け、監督に就任した荒谷忠勝監督は、選手に一日1000スイングの猛練習を課すことで立て直しに着手し、伝統の機動力にパワーを加えた。今大会前にはOBの達川光男氏が母校を訪れ、指導にあたったという。荒谷監督は勝因をこう話した。

「いろんな広商関係者が支えてくれて、選手も伝統を守り、温故知新で頑張ってくれた。それに尽きます」

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