会津小鉄会の高山登久太郎氏(共同通信社)

 まずは“猛牛(ファンソ)”こと町井久之。1965年の日韓国交正常化で大きな役割を果たした一人である。町井は1923年に東京に生まれたが、両親はともに朝鮮半島出身。韓国名を鄭建永(チョン・ゴニョン)という。身長180センチ超、体重100キロの巨躯の持ち主で、その腕力を武器に銀座を縄張りとして頭角を現し、1500人の構成員を従える東声会の会長として東京の裏社会に君臨した。1963年には山口組三代目の田岡一雄と兄弟盃を交わしている。

 その町井が韓国国内で人脈を広げていくのは、1962年のことだった。韓国で開かれた国民体育大会に町井が在日同胞チームの団長として訪韓した際、ソウルで町井らが宿泊したホテルの警備を担当したのが、のちに大統領警護室長となり、朴正煕(パク・チョンヒ)政権のナンバー2と言われた朴鍾圭(パク・ジョンギュ)だった。豪胆な性格の2人はすぐに意気投合したという(城内康伸著『猛牛と呼ばれた男「東声会」町井久之の戦後史』参照)。

 射撃の名手で、気にくわない相手にはすぐにピストルを抜くことから、「ピストル朴」と怖れられた朴鍾圭は、京都生まれで、日本語も堪能。

「俺は韓国の坂本龍馬になる」が口癖で、「かっこよくて銀座のママにとにかくもてた」とは、朴と幾度も東京で酒席をともにしたことがある在日韓国人から聞いた話だ。

 朴鍾圭を介して韓国の政財界に食い込んだ町井は、兄弟分だった力道山の紹介で、「政財界の黒幕」と呼ばれた右翼の児玉誉士夫とも親しくなり、その児玉の伝手で自民党大物政治家の大野伴睦や河野一郎らと知己を得る。

 当時、日韓の間では長年にわたり続いていた国交正常化に向けた交渉が暗礁に乗り上げていた。

「韓国嫌いで知られた大野をはじめ、自民党内に早期の交渉妥結に反対する声が多かった」(元政治部記者)

関連記事

トピックス

真美子さんのバッグに付けられていたマスコットが話題に(左・中央/時事通信フォト、右・Instagramより)
《大谷翔平の隣で真美子さんが“推し活”か》バッグにぶら下がっていたのは「BTS・Vの大きなぬいぐるみ」か…夫は「3か月前にツーショット」
NEWSポストセブン
山本由伸選手とモデルのNiki(共同通信/Instagramより)
《いきなりテキーラ》サンタコスにバニーガール…イケイケ“港区女子”Nikiが直近で明かしていた恋愛観「成果が伴っている人がいい」【ドジャース・山本由伸と交際継続か】
NEWSポストセブン
11歳年上の交際相手に殺害されたとされるチャンタール・バダルさん(21)。千葉県の工場でアルバイトをしていた
【ホテルで11歳年下の彼を刺殺】「事件1か月前に『同棲しようと思っているの』と嬉しそうに…」浅香真美容疑者(32)がはしゃいでいた「ネパール人青年との交際」を同僚女性が証言
NEWSポストセブン
Mrs. GREEN APPLEのギター・若井滉斗とNiziUのNINAが熱愛関係であることが報じられた(Xより/時事通信フォト)
《ミセス事務所がグラドルとの二股を否定》NiziU・NINAがミセス・若井の高級マンションへ“足取り軽く”消えた夜の一部始終、各社取材班が集結した裏に「関係者らのNINAへの心配」
NEWSポストセブン
山本由伸(右)の隣を歩く"新恋人”のNiki(TikTokより)
《チラ映り》ドジャース・山本由伸は“大親友”の元カレ…Niki「実直な男性に惹かれるように」直近で起きていた恋愛観の変化【交際継続か】
NEWSポストセブン
保護者責任遺棄の疑いで北島遥生容疑者(23)と内縁の妻・エリカ容疑者(22)ら夫妻が逮捕された(Instagramより)
《市営住宅で0歳児らを7時間置き去り》「『お前のせいだろ!』と男の人の怒号が…」“首タトゥー男”北島遥生容疑者と妻・エリカ容疑者が住んでいた“恐怖の部屋”、住民が通報
NEWSポストセブン
モデル・Nikiと山本由伸投手(Instagram/共同通信社)
《交際説のモデル・Nikiと歩く“地元の金髪センパイ”の正体》山本由伸「31億円豪邸」購入のサポートも…“470億円契約の男”を管理する「幼馴染マネージャー」とは
NEWSポストセブン
米大リーグ、ワールドシリーズ2連覇を達成したドジャースの優勝パレードに参加した大谷翔平と真美子さん(共同通信社)
《真美子さんが“旧型スマホ2台持ち”で参加》大谷翔平が見せた妻との“パレード密着スマイル”、「家族とのささやかな幸せ」を支える“確固たる庶民感覚”
NEWSポストセブン
モデル・Nikiと山本由伸投手(Instagram/共同通信社)
「港区女子がいつの間にか…」Nikiが親密だった“別のタレント” ドジャース・山本由伸の隣に立つ「テラハ美女」の華麗なる元カレ遍歴
NEWSポストセブン
高校時代の安福容疑者と、かつて警察が公開した似顔絵
《事件後の安福久美子容疑者の素顔…隣人が証言》「ちょっと不思議な家族だった」「『娘さん綺麗ですね』と羨ましそうに…」犯行を隠し続けた“普通の生活”にあった不可解な点
デート動画が話題になったドジャース・山本由伸とモデルの丹波仁希(TikTokより)
《熱愛説のモデル・Nikiは「日本に全然帰ってこない…」》山本由伸が購入していた“31億円の広すぎる豪邸”、「私はニッキー!」インスタでは「海外での水着姿」を度々披露
NEWSポストセブン
優勝パレードには真美子さんも参加(時事通信フォト/共同通信社)
《頬を寄せ合い密着ツーショット》大谷翔平と真美子さんの“公開イチャイチャ”に「癒やされるわ~」ときめくファン、スキンシップで「意味がわからない」と驚かせた過去も
NEWSポストセブン