「この経済協力に強い影響力を持っていたのが日韓協力委員会で、日本側の会長は岸さん、椎名さんもメンバーでした。日本の経済協力には戦後賠償という意味に加え、親韓派の政治家たちによる補償金の利権化という狙いがあった。それが日韓の関係を歪めてしまったといえる」(前出・前川氏)
岸氏は1987年に90歳で亡くなるまで日韓協力委員会の会長を務め、その後、会長は福田赳夫・元首相、中曽根康弘・元首相へと引き継がれた。現在は麻生太郎・副総理が会長だ。そうした“カネありき”の日韓外交は大きな禍根を残す結果になった。
※週刊ポスト2019年9月20・27日号