ライフ

最も「争続」になりやすい相続は「資産は親の持ち家のみ」

相続は本当に難しい…

 財産が少ない家族のほうが、相続では揉めがちだ。遺産分割協議がまとまらず、家庭裁判所に持ち込まれる案件のうちの約3割が、遺産総額1000万円以下のケース。5000万円以下で全体の約4分の3を占める。財産が少ないほど、家族・親族の人間関係がこじれるという現実があるのだ。相続でひとたび争いが起きれば、家族関係が壊れるばかりか、カネも時間も手間もかかってしまう。

 最も「争続」になりやすいのは、「資産は親の持ち家のみ」というパターンだ。

「たとえば親の遺産が評価額1500万円の実家のみのケースでは、息子3人が法定相続人とすれば、500万円ずつ分けることになります。遺産が少ないので相続税はゼロですが、キャッシュを捻出するため自宅を売却する必要があり、実家を継ぎたい長男と、売って現金にしたい弟たちで揉めるケースが多い」(円満相続税理士法人代表で税理士の橘慶太氏)

 こうしたトラブルを回避するベストの方法は、親の存命中に息子たちと話し合った上で、「誰が家を継ぐか」を遺言に残すことだ。

 遺言が無い場合に、実家を兄弟の「共有名義にする」という選択肢は避けたい。後に売却が必要になった際などにさらにこじれるリスクがあるからだ。一般的には実家を継ぐ長男が弟たちに応分の「代償金」を支払うことが解決法となる。

 気をつけたいのは、たとえば長男が2人の弟にそれぞれ“実家の価値”の3分の1の額を払うとしても「不動産評価額」には複数の基準があることだ。

関連キーワード

関連記事

トピックス

驚異の粘り腰を見せている石破茂・首相(時事通信フォト)
石破茂・首相、支持率回復を奇貨に土壇場で驚異の粘り腰 「森山裕幹事長を代理に降格、後任に小泉進次郎氏抜擢」の秘策で反石破派を押さえ込みに
週刊ポスト
別居が報じられた長渕剛と志穂美悦子
《長渕剛が妻・志穂美悦子と別居報道》清水美砂、国生さゆり、冨永愛…親密報道された女性3人の“共通点”「長渕と離れた後、それぞれの分野で成功を収めている」
NEWSポストセブン
結婚を発表した趣里と母親の伊藤蘭
《母が趣里のお腹に優しい眼差しを向けて》元キャンディーズ・伊藤蘭の“変わらぬ母の愛” 母のコンサートでは「不仲とか書かれてますけど、ウソです!(笑)」と宣言
NEWSポストセブン
2020年、阪神の新人入団発表会
阪神の快進撃支える「2020年の神ドラフト」のメンバーたち コロナ禍で情報が少ないなかでの指名戦略が奏功 矢野燿大監督のもとで獲得した選手が主力に固まる
NEWSポストセブン
ブログ上の内容がたびたび炎上する黒沢が真意を語った
「月に50万円は簡単」発言で大炎上の黒沢年雄(81)、批判意見に大反論「時代のせいにしてる人は、何をやってもダメ!」「若いうちはパワーがあるんだから」当時の「ヤバすぎる働き方」
NEWSポストセブン
寄り添って歩く小室さん夫妻(2025年5月)
《お出かけスリーショット》小室眞子さんが赤ちゃんを抱えて“ママの顔”「五感を刺激するモンテッソーリ式ベビーグッズ」に育児の覚悟、夫婦で「成年式」を辞退
NEWSポストセブン
負担の多い二刀流を支える真美子さん
《水着の真美子さんと自宅プールで》大谷翔平を支える「家族の徹底サポート」、妻が愛娘のベビーカーを押して観戦…インタビューで語っていた「幸せを感じる瞬間」
NEWSポストセブン
“トリプルボギー不倫”が報じられた栗永遼キャディーの妻・浅井咲希(時事通信フォト)
《トリプルボギー不倫》女子プロ2人が被害妻から“敵前逃亡”、唯一出場した川崎春花が「逃げられなかったワケ」
週刊ポスト
イギリス出身のインフルエンサーであるボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
“1000人以上の男性と寝た”金髪美女インフルエンサー(26)が若い女性たちの憧れの的に…「私も同じことがしたい」チャレンジ企画の模倣に女性起業家が警鐘
NEWSポストセブン
24時間テレビで共演する浜辺美波と永瀬廉(公式サイトより)
《お泊り報道で話題》24時間テレビで共演永瀬廉との“距離感”に注目集まる…浜辺美波が放送前日に投稿していた“配慮の一文”
NEWSポストセブン
芸歴43年で“サスペンスドラマの帝王”の異名を持つ船越英一郎
《ベビーカーを押す妻の姿を半歩後ろから見つめて…》第一子誕生の船越英一郎(65)、心をほぐした再婚相手(42)の“自由人なスタンス”「他人に対して要求することがない」
NEWSポストセブン
会話をしながら歩く小室さん夫妻(2025年5月)
《眞子さんが見せた“ママの顔”》お出かけスリーショットで夫・小室圭さんが着用したTシャツに込められた「我が子への想い」
NEWSポストセブン