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即位の礼の参加者は平成よりも30多い、増す皇室の存在感

皇居・正殿前の中庭にはのぼり旗が林立するなか、古装束姿の宮内庁職員らが並び『即位礼正殿の儀』を待つ(共同通信社)

 日に日に空が高くなり、風が澄み、秋は静かにその訪れを告げている。10月22日から10日間、天皇陛下が国内外に広く即位を宣言される一連の行事「即位の礼」が目前に迫ってきた。両陛下が行う準備も大詰めを迎えている。

 10月15日14時頃、天皇皇后両陛下は儀式のリハーサルである「習礼(しゅらい)」のため、皇居へと向かわれた。

「儀式当日も近づき、雅子さまは緊張されていたように感じましたが、笑顔で沿道の人々に手を振られていました。習礼は長時間続いたそうです。

 22日は両陛下にとって一世一代の晴れの舞台です。朝早くから息つく暇なく宮中祭祀や儀式が続きます。午前中のうちに『賢所大前(かしどころおおまえ)の儀・皇霊殿神殿に奉告の儀』を済ませられ、13時には、即位を宣言する『即位礼正殿の儀』に臨まれます。つつがなくすべての行事を終えられるよう、想像を絶する重圧と闘いながら、皇后としての務めをしっかり果たされようと、精一杯に準備を進められているようです」(宮内庁関係者)

 即位礼正殿の儀の直後には、国民に直接お披露目をする盛大なパレード「祝賀御列の儀」が控えていたが、こちらは台風19号による甚大な被害が発生していることに配慮して、来月10日に延期されることになった。なお、平成の御代がわりのパレードは約11万7000人、陛下と雅子さまのご成婚パレードは約19万人が沿道に詰めかけたが、今回はそれ以上の人出が予想される。

「両陛下は儀式に向けてのリハーサルを当日までに数回行われ、最終的には本番と同じ衣装を身につけてのリハーサルになるそうです」(別の宮内庁関係者)

 当日、国内外の多くの招待客を招く祝宴である「饗宴の儀」が終わり、両陛下が御所に戻られるのは深夜になるだろう。その日から10月31日にかけて、饗宴の儀は計4回行われる。

 両陛下が緊張感の中で準備を進められるのは、令和皇室にとっての大舞台だから、という理由だけではない。日本国と国民の象徴としての「天皇」が世界から注目される「世紀の祝祭」でもあるからだ。

「今回の儀式に参列するため、190以上の国や地域、国際機関の代表が訪日する予定です。その数は平成の即位礼より約30も多い。それは、上皇上皇后両陛下はじめ平成皇室の皇族方の精力的な活動を通じて、日本の皇室の存在感がさらに増しているということでしょう。

 それだけの期待と注目を一身に浴びながら、両陛下は当日を過ごされることになります」(皇室ジャーナリスト)

※女性セブン2019年10月31日号

天皇陛下が即位を宣明される玉座である『高御座』(時事通信フォト)

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