国内

39年の歴史に幕、ストリップ劇場「DX歌舞伎町」最後の1日

「デラカブ」が幕を下ろした(撮影/新里勝也)

 東京・新宿歌舞伎町の路地裏にひっそりと佇むストリップ劇場「DX歌舞伎町ミュージック劇場(通称:デラカブ)」が今年6月30日、39年の歴史に幕を下ろした。

 歴史ある劇場の最終日を見届けた風俗情報誌『俺の旅』の生駒明・元編集長は当日をこう振り返る。

「最終日は48席の客席を優に超える100人以上が行列をなして待っていました。劇場専属の踊り子も舞台に上がり、とても感動しましたね」

 その会場に普段は固く禁じられている「カメラ」が初めて入った。消えゆくストリップ劇場の姿を記録に残したいと立ち上がった京都のピンク映画館『本町館』で働く太田耕耘キ氏が、ドキュメンタリー映画『デラカブ活動写真』を企画し、自主制作したのだ。太田氏がその経緯を語る。

「デラカブの閉館を知ったその瞬間から、なんとか記録映画を残したいと企画を練り、劇場や踊り子と交渉を重ねてきた。撮影は絶対に16mmフィルムだと決めていました。消えゆく劇場を形あるフィルムで残したい。そう思ったのです」

 多くの男性に愛された「デラカブ」の魅力はどこだったのか。

「専属の踊り子である美咲遥の魂がこもった踊りが魅力でした。また、1990年代のAVブームでストリップ劇場の危機が訪れた際、素人女性を舞台に上げて脱がせる“素人旋風”を巻き起こしたのもデラカブでした。ある意味、見せ物小屋のような企画色の強い興行もいち早く手がけ、ブームを生み出した劇場なのです」

関連キーワード

関連記事

トピックス

隆盛する女性用ファンタジーマッサージの配信番組が企画されていたという(左はイメージ、右は東京秘密基地HPより)
グローバル動画配信サービスが「女性用ファンタジーマッサージ店」と進めていた「男性セラピストのオーディション番組」、出演した20代女性が語った“撮影現場”「有名女性タレントがマッサージを受け、男性の施術を評価して…」
NEWSポストセブン
『1億2千万人アンケート タミ様のお告げ』(TBS系)では関東特集が放送される(番組公式HPより)
《「もう“関東”に行ったのか…」の声も》バラエティの「関東特集」は番組打ち切りの“危険なサイン”? 「延命措置に過ぎない」とも言われる企画が作られる理由
NEWSポストセブン
海外SNSで大流行している“ニッキー・チャレンジ”(Instagramより)
【ピンヒールで危険な姿勢に…】海外SNSで大流行“ニッキー・チャレンジ”、生後2週間の赤ちゃんを巻き込んだインフルエンサーの動画に非難殺到
NEWSポストセブン
〈# まったく甘味のない10年〉〈# 送迎BBA〉加藤ローサの“ワンオペ育児”中もアップされ続けた元夫・松井大輔の“イケイケインスタ”
〈# まったく甘味のない10年〉〈# 送迎BBA〉加藤ローサの“ワンオペ育児”中もアップされ続けた元夫・松井大輔の“イケイケインスタ”
NEWSポストセブン
Benjamin パクチー(Xより)
「鎌倉でぷりぷりたんす」観光名所で胸部を露出するアイドルのSNSが物議…運営は「ファッションの認識」と説明、鎌倉市は「周囲へのご配慮をお願いいたします」
NEWSポストセブン
逮捕された谷本容疑者と、事件直前の無断欠勤の証拠メッセージ(左・共同通信)
「(首絞め前科の)言いワケも『そんなことしてない』って…」“神戸市つきまとい刺殺”谷本将志容疑者の“ナゾの虚言グセ”《11年間勤めた会社の社長が証言》
NEWSポストセブン
イギリス出身のインフルエンサーであるボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
“タダで行為できます”の海外インフルエンサー女性(26)が男性と「複数で絡み合って」…テレビ番組で過激シーン放送で物議《英・公共放送が制作》
NEWSポストセブン
ロス近郊アルカディアの豪
【FBIも捜査】乳幼児10人以上がみんな丸刈りにされ、スクワットを強制…子供22人が発見された「ロサンゼルスの豪邸」の“異様な実態”、代理出産利用し人身売買の疑いも
NEWSポストセブン
谷本容疑者の勤務先の社長(右・共同通信)
「面接で『(前科は)ありません』と……」「“虚偽の履歴書”だった」谷本将志容疑者の勤務先社長の怒り「夏季休暇後に連絡が取れなくなっていた」【神戸・24歳女性刺殺事件】
NEWSポストセブン
(写真/共同通信)
《神戸マンション刺殺》逮捕の“金髪メッシュ男”の危なすぎる正体、大手損害保険会社員・片山恵さん(24)の親族は「見当がまったくつかない」
NEWSポストセブン
愛用するサメリュック
《『ドッキリGP』で7か国語を披露》“ピュアすぎる”と話題の元フィギュア日本代表・高橋成美の過酷すぎる育成時代「ハードな筋トレで身長は低いまま、生理も26歳までこず」
NEWSポストセブン
野生のヒグマの恐怖を対峙したハンターが語った(左の写真はサンプルです)
「奴らは6発撃っても死なない」「猟犬もビクビクと震え上がった」クレームを入れる人が知らない“北海道のヒグマの恐ろしさ”《対峙したハンターが語る熊恐怖体験》
NEWSポストセブン