ライフ

Instagramでの「いいね」数非表示テストに賛否両論

主要SNSのなかで若者の心に最も有害?(dpa/時事通信フォト)

主要SNSのなかで若者の心に最も有害?(dpa/時事通信フォト)

 今年7月より、Instagramで「いいね」数非表示のテストが行われている。テスト対象は拡大中だが、このようなテストをしている理由をご存知だろうか。InstagramなどのSNSの最新事情に詳しいITジャーナリストの高橋暁子さんが、「いいね」数非表示のメリット・デメリット、評判と影響について解説する。

 * * *
「いいね」数非表示は、日本のほか、オーストラリア、ブラジル、カナダ、アイルランド、イタリア、ニュージーランドなどの国でもテストが行われている。

 現在もテストは続いており、対象者はさらに拡大中だ。「とうとうテスト対象になってしまった、最悪」「いくつ『いいね』をもらったのかわからなくて不便」などの声がSNSで飛び交っている。

 このようなテストが行われるようになった理由はいくつかある。英国の王立公衆衛生協会の調査では、5つの主要なソーシャル・ネットワーキングサービスの中で、Instagramが若者の心にもっとも有害なSNSとされている。

 若者世代は、自分と他人を比べて気にしがちな年代であり、劣等感や不安感を煽られやすい。そんな中Instagramでは、いわゆる「リア充」写真が多く投稿されている。友だちに囲まれた写真、彼氏とのデートや豪華なプレゼントなどが多数投稿されている状態だ。若者たちは自分の境遇と他人の生活を比べて落ち込み、劣等感を抱くことになる。

 さらに「いいね」数がわかると、どうしても数字上で他人と自分を比較してしまう。「いいね」数が多いほうが偉いという価値観が生まれ、Instagramに依存してしまう原因となっているのだ。そのような批判に対する対応策の一つがこの非表示なのではないだろうか。

 同時に、近年Instagramのフォロワーや「いいね」が業者によって高値で売買されていたことも影響しているだろう。非表示になることでそのようなビジネスも成り立たなくなるためだ。Instagramを健全化したいという意志が働いた結果が、この非表示テストといえそうだ。

◆総数確認は自分のみだがブラウザなら可能

「いいね」数非表示になると、自分の投稿には「◯◯(アカウント名)ほかが「いいね!」しました」と表示される。この部分をタップすると、自分の投稿のみ「いいね!」総数が確認できる。他のユーザーの投稿も同様に見えるが、自分の投稿と違い「いいね!」総数を確認することはできなくなっている。

 しかし、他のユーザーの獲得した「いいね」数を確認する方法もないわけではない。執筆時点で、PC版とブラウザ版なら確認可能なのだ。

関連記事

トピックス

劉勁松・中国外務省アジア局長(時事通信フォト)
「普段はそういったことはしない人」中国外交官の“両手ポケットイン”動画が拡散、日本側に「頭下げ」疑惑…中国側の“パフォーマンス”との見方も
NEWSポストセブン
俳優の水上恒司が年上女性と真剣交際していることがわかった
【本人が語った「大事な存在」】水上恒司(26)、初ロマンスは“マギー似”の年上女性 直撃に「別に隠すようなことではないと思うので」と堂々宣言
NEWSポストセブン
佳子さまの「多幸感メイク」驚きの声(2025年11月9日、写真/JMPA)
《最旬の「多幸感メイク」に驚きの声》佳子さま、“ふわふわ清楚ワンピース”の装いでメイクの印象を一変させていた 美容関係者は「この“すっぴん風”はまさに今季のトレンド」と称賛
NEWSポストセブン
ラオスに滞在中の天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月18日、撮影/横田紋子)
《ラオスの民族衣装も》愛子さま、動きやすいパンツスタイルでご視察 現地に寄り添うお気持ちあふれるコーデ
NEWSポストセブン
俳優の水上恒司が真剣交際していることがわかった
水上恒司(26)『中学聖日記』から7年…マギー似美女と“庶民派スーパーデート” 取材に「はい、お付き合いしてます」とコメント
NEWSポストセブン
韓国のガールズグループ「AFTERSCHOOL」の元メンバーで女優のNANA(Instagramより)
《ほっそりボディに浮き出た「腹筋」に再注目》韓国アイドル・NANA、自宅に侵入した強盗犯の男を“返り討ち”に…男が病院に搬送  
NEWSポストセブン
ラオスに到着された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月17日、撮影/横田紋子)
《初の外国公式訪問》愛子さま、母・雅子さまの“定番”デザインでラオスに到着 ペールブルーのセットアップに白の縁取りでメリハリのある上品な装い
NEWSポストセブン
全国でクマによる被害が相次いでいる(AFLO/時事通信フォト)
「“穴持たず”を見つけたら、ためらわずに撃て」猟師の間で言われている「冬眠しない熊」との対峙方法《戦前の日本で発生した恐怖のヒグマ事件》
NEWSポストセブン
ドジャース入団時、真美子さんのために“結んだ特別な契約”
《スイートルームで愛娘と…》なぜ真美子さんは夫人会メンバーと一緒に観戦しないの? 大谷翔平がドジャース入団時に結んでいた“特別な契約”
NEWSポストセブン
山上徹也被告の公判に妹が出廷
「お兄ちゃんが守ってやる」山上徹也被告が“信頼する妹”に送っていたメールの内容…兄妹間で共有していた“家庭への怒り”【妹は今日出廷】
NEWSポストセブン
靖国神社の春と秋の例大祭、8月15日の終戦の日にはほぼ欠かさず参拝してきた高市早苗・首相(時事通信フォト)
高市早苗・首相「靖国神社電撃参拝プラン」が浮上、“Xデー”は安倍元首相が12年前の在任中に参拝した12月26日か 外交的にも政治日程上も制約が少なくなるタイミング
週刊ポスト
三重県を訪問された天皇皇后両陛下(2025年11月8日、撮影/JMPA)
《季節感あふれるアレンジ術》雅子さまの“秋の装い”、トレンドと歴史が組み合わさったブラウンコーデがすごい理由「スカーフ1枚で見違えるスタイル」【専門家が解説】
NEWSポストセブン