スポーツ

マイルCS 「前走からの巻き返し」「騎手の経験内容」に注目

検討しがいのあるレース

 今年はレベルの高い大混戦、見どころ十分なレースとなりそうな第36回マイルチャンピオンシップ。競馬ライターの東田和美氏が分析した。

 * * *
 出走馬の前走を見ると、天皇賞(秋)からの参戦馬が9勝。天皇賞を勝って参戦したのは2頭だけで5頭は着外、皐月賞馬ジェニュインなどは14着だった。天皇賞で好走するようなら普通はJCを目指す。馬は元気だけど天皇賞の内容から2400mは長いかなと見直した馬がマイルCSに回ってくる。

 スワンSからは6勝2着9回3着11回で王道路線。馬券に絡んだ26頭のうち19頭はスワンSでも連対を果たしている。しかしここ20年間で勝ったのは10年のエーシンフォワードだけだ。

 富士Sからは4勝2着7回。ここ3年で4頭が連対、うち2頭は5着からの巻き返しだった。タフな東京マイルでは5着以下でも、スピードの生きる京都ならと5頭が連対をはたしている。

 府中牝馬S、毎日王冠、さらに安田記念からの直行組は過去1勝ずつあげているが、いずれも連対しての参戦。今年の出走馬はこの6つの路線に絞られている。

 人気別でみると1番人気馬は10勝2着7回と連対率は5割6分にもなるが、次に目立つのが4番人気馬の7勝2着4回、連対率では2、3番人気を上回っている。

 過去30年、人気上位4頭が馬券圏内(3着以内)に絡まなかったことは一度もない。3着以内に4番人気馬までの2頭が入ったことが20回、そのうちすべてが4番人気までだったことが8回もある。

 30回のうち21回は単勝三桁。馬連が発売されてからの28回で万馬券は5回しかなく、すべて二桁人気が連対してのものだ。三連単14回はすべて1万円超だが、10万馬券は4回だけだ。

 ということで、4番人気までを軸に考えるのが現実的だが、やはり穴っぽいところもチェックしておきたい。

 現在騎手リーディングトップはルメール騎手、2位は川田騎手。今回は二人とも人気馬への騎乗だが、マイルCSでは過去人気馬に乗ったこともありながら勝ったことがない。リーディング3位戸崎騎手は負傷離脱中、4位福永騎手は騎乗停止、5位が武豊騎手だが、6位から10位までの騎手の名前は今回の出走表にない。その代わり短期免許で来日した外国人騎手が4人いる。

 このレースではルメール騎手やM・デムーロ騎手も含め、短期免許の外国人騎手が過去10年で35回日本馬に騎乗しており2勝2着2回3着2回。確かに昨年はビュイック騎手がテン乗りで5番人気のステルヴィオを勝たせているが、この10年間武豊騎手と岩田康騎手がともに9回の騎乗で2勝ずつあげていることを考えれば、外国人騎手に任せたからといって好結果が出ているとは言えない。しかも岩田騎手は2度とも乗り替わり、人気薄での勝利である。

関連記事

トピックス

(EPA=時事)
《2025の秋篠宮家・佳子さまは“ビジュ重視”》「クッキリ服」「寝顔騒動」…SNSの中心にいつづけた1年間 紀子さまが望む「彼女らしい生き方」とは
NEWSポストセブン
イギリス出身のお騒がせ女性インフルエンサーであるボニー・ブルー(AFP=時事)
《大胆オフショルの金髪美女が小瓶に唾液をたらり…》世界的お騒がせインフルエンサー(26)が来日する可能性は? ついに編み出した“遠隔ファンサ”の手法
NEWSポストセブン
初公判は9月9日に大阪地裁で開かれた
「全裸で浴槽の中にしゃがみ…」「拒否ったら鼻の骨を折ります」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が明かした“エグい暴行”「警察が『今しかないよ』と言ってくれて…」
NEWSポストセブン
指名手配中の八田與一容疑者(提供:大分県警)
《ひき逃げ手配犯・八田與一の母を直撃》「警察にはもう話したので…」“アクセルベタ踏み”で2人死傷から3年半、“女手ひとつで一生懸命育てた実母”が記者に語ったこと
NEWSポストセブン
初公判では、証拠取調べにおいて、弁護人はその大半の証拠の取調べに対し不同意としている
《交際相手の乳首と左薬指を切断》「切っても再生するから」「生活保護受けろ」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が語った“おぞましいほどの恐怖支配”と交際の実態
NEWSポストセブン
国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白(左/時事通信フォト)
「あなたは日テレに捨てられたんだよっ!」国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白「今の状態で戻っても…」「スパッと見切りを」
NEWSポストセブン
2009年8月6日に世田谷区の自宅で亡くなった大原麗子
《私は絶対にやらない》大原麗子さんが孤独な最期を迎えたベッドルーム「女優だから信念を曲げたくない」金銭苦のなかで断り続けた“意外な仕事” 
NEWSポストセブン
ドラフト1位の大谷に次いでドラフト2位で入団した森本龍弥さん(時事通信)
「二次会には絶対来なかった」大谷翔平に次ぐドラフト2位だった森本龍弥さんが明かす野球人生と“大谷の素顔”…「グラウンドに誰もいなくなってから1人で黙々と練習」
NEWSポストセブン
小説「ロリータ」からの引用か(Aでメイン、民主党資料より)
《女性たちの胸元、足、腰に書き込まれた文字の不気味…》10代少女らが被害を受けた闇深い人身売買事件で写真公開 米・心理学者が分析する“嫌悪される理由”とは
NEWSポストセブン
国宝級イケメンとして女性ファンが多い八木(本人のInstagramより)
「国宝級イケメン」FANTASTICS・八木勇征(28)が“韓国系カリスマギャル”と破局していた 原因となった“価値感の違い”
NEWSポストセブン
今回公開された資料には若い女性と見られる人物がクリントン氏の肩に手を回している写真などが含まれていた
「君は年を取りすぎている」「マッサージの仕事名目で…」当時16歳の性的虐待の被害者女性が訴え “エプスタインファイル”公開で見える人身売買事件のリアル
NEWSポストセブン
タレントでプロレスラーの上原わかな
「この体型ってプロレス的にはプラスなのかな?」ウエスト58センチ、太もも59センチの上原わかながムチムチボディを肯定できるようになった理由【2023年リングデビュー】
NEWSポストセブン