スポーツ

最後の松坂世代・久保康友 西武復帰の松坂大輔に抱く思い

メキシコから松坂世代の久保康友がメッセージ

 かつて「松坂世代最後の大物」と呼ばれた元DeNA・久保康友(39)は、日本から1万キロ以上離れたメキシコの地でプレーを続けている。今季はメキシコリーグのレオン・ブラボーズに所属し、奪三振王のタイトルを獲得。地球の裏側でプレーを続ける久保が、古巣・西武に復帰して現役続行を決めた松坂大輔にエールを送る──。

「今、野球は趣味みたいな感じ。世界中を旅したいから野球を続けている」

 そう笑いながら語る久保は、来季で40歳を迎える。90人以上がプロ入りした黄金世代も不惑を迎え、NPBで現役の選手は和田毅(ソフトバンク)、藤川球児(阪神)、渡辺直人、久保裕也(共に楽天)、そして12月3日に古巣・西武への復帰が発表された松坂の5人のみ。海外で現役を続ける久保は、松坂の決断を特別な思いで見たという。

「松坂は本当に野球が好きなんやね。ソフトバンク辞めて中日に入った時が一番驚いた。もしオレが右肩痛やケガで満足に投げられないようになったら、日常生活に支障をきたすと感じて野球を辞めているよ。

 もともとオレは何も持っていないから、野球で自分の能力を信じたことが一度もない。だから『できない人間』の気持ちがわかる。壁にぶつかるなんて小学生のころから日常茶飯事。でも、多くのプロ野球選手は違う。天才は一度挫折をしたら、どうしていいかわからなくなる。それで心が折れて消えた選手を何人も見てきた。それなのに天才のなかの天才が辛い思いをしても野球を続ける。凄いな」

 久保は小1から野球を始めた。友達が野球チームに入っていたので一緒に遊びたい。それだけの理由だった。とりたてて運動神経が良いわけではなく、小学校でリレーの選手に選ばれたこともなかった。中学では補欠で3番手投手だった。なぜ野球を続けたのか。

「野球をやっていたほうが内申点でいい高校に入れるから。一流企業に入るために、いい大学、いい高校に入る。野球はそのためのツールだった」

関連キーワード

関連記事

トピックス

「高市外交」の舞台裏での仕掛けを紐解く(時事通信フォト)
《台湾代表との会談写真をSNSにアップ》高市早苗首相が仕掛けた中国・習近平主席のメンツを潰す“奇襲攻撃”の裏側 「台湾有事を看過するつもりはない」の姿勢を示す
週刊ポスト
クマ捕獲用の箱わなを扱う自衛隊員の様子(陸上自衛隊秋田駐屯地提供)
クマ対策で出動も「発砲できない」自衛隊 法的制約のほか「訓練していない」「装備がない」という実情 遭遇したら「クマ撃退スプレーか伏せてかわすくらい」
週刊ポスト
真美子さんのバッグに付けられていたマスコットが話題に(左・中央/時事通信フォト、右・Instagramより)
《大谷翔平の隣で真美子さんが“推し活”か》バッグにぶら下がっていたのは「BTS・Vの大きなぬいぐるみ」か…夫は「3か月前にツーショット」
NEWSポストセブン
文京区湯島のマッサージ店で12歳タイ少女を働かせた疑いで経営者が逮捕された(左・HPより)
《本物の“カサイ”学ばせます》12歳タイ少女を働かせた疑いで経営者が逮捕、湯島・違法マッサージ店の“実態”「(客は)40、50代くらいが多かった」「床にマットレス直置き」
NEWSポストセブン
山本由伸選手とモデルのNiki(共同通信/Instagramより)
《いきなりテキーラ》サンタコスにバニーガール…イケイケ“港区女子”Nikiが直近で明かしていた恋愛観「成果が伴っている人がいい」【ドジャース・山本由伸と交際継続か】
NEWSポストセブン
3年間に合計約818万円のガソリン代を支出していた平口洋・法務大臣(写真/共同通信社)
高市内閣の法務大臣・平口洋氏が政治資金から3年間で“地球34周分のガソリン代”支出、平口事務所は「適正に処理しています」
週刊ポスト
Mrs. GREEN APPLEのギター・若井滉斗とNiziUのNINAが熱愛関係であることが報じられた(Xより/時事通信フォト)
《ミセス事務所がグラドルとの二股を否定》NiziU・NINAがミセス・若井の高級マンションへ“足取り軽く”消えた夜の一部始終、各社取材班が集結した裏に「関係者らのNINAへの心配」
NEWSポストセブン
山本由伸(右)の隣を歩く"新恋人”のNiki(TikTokより)
《チラ映り》ドジャース・山本由伸は“大親友”の元カレ…Niki「実直な男性に惹かれるように」直近で起きていた恋愛観の変化【交際継続か】
NEWSポストセブン
米大リーグ、ワールドシリーズ2連覇を達成したドジャースの優勝パレードに参加した大谷翔平と真美子さん(共同通信社)
《真美子さんが“旧型スマホ2台持ち”で参加》大谷翔平が見せた妻との“パレード密着スマイル”、「家族とのささやかな幸せ」を支える“確固たる庶民感覚”
NEWSポストセブン
モデル・Nikiと山本由伸投手(Instagram/共同通信社)
《交際説のモデル・Nikiと歩く“地元の金髪センパイ”の正体》山本由伸「31億円豪邸」購入のサポートも…“470億円契約の男”を管理する「幼馴染マネージャー」とは
NEWSポストセブン
高校時代の安福容疑者と、かつて警察が公開した似顔絵
《事件後の安福久美子容疑者の素顔…隣人が証言》「ちょっと不思議な家族だった」「『娘さん綺麗ですね』と羨ましそうに…」犯行を隠し続けた“普通の生活”にあった不可解な点
「週刊ポスト」本日発売! 内部証言で判明した高市vs習近平「台湾有事」攻防ほか
「週刊ポスト」本日発売! 内部証言で判明した高市vs習近平「台湾有事」攻防ほか
NEWSポストセブン