1960年代の日暮里駅では、大きな荷物を背負って行商にゆく女性たちの姿が多く見られた(時事通信フォト)

1960年代の日暮里駅では、大きな荷物を背負って行商にゆく女性たちの姿が多く見られた(時事通信フォト)

 このほど、成田線湖北駅の行商台に貼り紙がされた。貼り紙には、撤去した行商台の持ち主を探していると書かれている。なぜ、こんな貼り紙がされたのか?

「ホームに設置されている行商台は、JRが所有しているものではありません。行商組合の所有物と思われますが、現在は行商組合が解散しています。そのため、持ち主が不明になっているのです。こちらで行商台を勝手に処分するわけにはいかず、所有者を探す貼り紙をしました」と話すのは、JR東日本千葉支社総務部総務課の広報担当者だ。

 行商そのものは、東名高速道路が開通するなどして全国の道路整備がすすみ、流通の仕組みが発達するにつれ全国的には衰退した。しかし、茨城県や千葉県といった農業の盛んな地域からは、東京という一大消費地に隣接している地の利もあって行商が続けられ、時代が平成になっても行商人が列車に乗って東京へと向かった。しかし、2013年にはついに京成電鉄に残されていた行商専用車を組み込んだ列車の運行も終わりを迎えた。

 行商列車はなくなったが、今も湖北駅のホームには3つの行商台が現存している。それまで、湖北駅のホームには7つの行商台があった。しかし、駅ホームの改良工事に伴って、4つを一時的に撤去した。撤去された4つの行商台は廃棄されず、JR東日本千葉支社が保管している。

「今回、持ち主を探しているのは、ホームから撤去されたこの4つの行商台です。残っている3つの行商台は、そのままホームに残す予定です」(同)

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