スポーツ

ラグビープロ化構想、「待った」かかった背景にW杯での成功

W杯は大いに盛り上がったが…(写真/AFP=時事)

 自国開催のワールドカップで悲願のベスト8入りを果たし、東京・丸の内で行なわれたパレードには5万人が詰めかけるなど、2019年に異例の盛り上がりを見せたラグビー日本代表。

 熱狂冷めやらぬうちに実現が期待されるのが、「プロリーグ」の設立構想だ。W杯開催前から国内リーグのプロ化が公言され、2021年秋の開幕に向けて、W杯後の11月に詳細が発表されると報じられた。

 日本代表を率いるジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチは、「日本ラグビーがさらに強くなるには、国内の組織やリーグをプロ化する必要があるだろう」と述べており、代表選手でスクラムハーフの田中史朗も「世界で本当に勝つにはプロが必要」と賛同。Jリーグ発足当時に海外のスター選手が来日してプレーしたように、世界中のスター選手が、リーグ戦で“闘将”リーチ・マイケルや“笑わない男”稲垣啓太と熱戦を繰り広げたら……と想像するだけで、“にわかファン”でも期待は高まるばかり。

 ところが、いくら待っても詳細は発表されないまま。そんななか、12月18日に開かれた日本ラグビー協会の理事会後、元日本代表の岩渕健輔・専務理事はこう切り出した。

「(プロ化について)前に進めている部分と、色々と議論を深めなくてはならない部分があるということで理事会でも議論が行なわれました。『プロ化とは何か』『どうして改革が必要か』という議論。そもそもなぜプロ化が必要かという点も、もう少し議論を深める必要があるという声も委員の方々から出ています」

 プロリーグ発表どころか、設立そのものに“待った”がかかった状態であることを明らかにしたのだ。空前のラグビーブームの中、ラグビー協会に何が起きているのか。

関連キーワード

関連記事

トピックス

まだ重要な問題が残されている(中居正広氏/時事通信フォト)
中居正広氏と被害女性Aさんの“事案後のメール”に「フジ幹部B氏」が繰り返し登場する動かぬ証拠 「業務の延長線上」だったのか、残された最後の問題
週刊ポスト
生徒のスマホ使用を注意しても……(写真提供/イメージマート)
《教員の性犯罪事件続発》過去に教員による盗撮事件あった高校で「教員への態度が明らかに変わった」 スマホ使用の注意に生徒から「先生、盗撮しないで」
NEWSポストセブン
(写真/イメージマート)
《ロマンス詐欺だけじゃない》減らない“セレブ詐欺”、ターゲットは独り身の年配男性 セレブ女性と会って“いい思い”をして5万円もらえるが…性的欲求を利用した驚くべき手口 
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《ブログが主な収入源…》女優・遠野なぎこ、レギュラー番組“全滅”で悩んでいた「金銭苦」、1週間前に公表した「診断結果」「薬の処方」
NEWSポストセブン
京都祇園で横行するYouTuberによる“ビジネス”とは(左/YouTubeより、右/時事通信フォト)
《芸舞妓を自宅前までつきまとって動画を回して…》京都祇園で横行するYouTuberによる“ビジネス”「防犯ブザーを携帯する人も」複数の被害報告
NEWSポストセブン
由莉は愛子さまの自然体の笑顔を引き出していた(2021年11月、東京・千代田区/宮内庁提供)
愛子さま、愛犬「由莉」との別れ 7才から連れ添った“妹のような存在は登校困難時の良きサポート役、セラピー犬として小児病棟でも活動
女性セブン
インフルエンサーのアニー・ナイト(Instagramより)
海外の20代女性インフルエンサー「6時間で583人の男性と関係を持つ」企画で8600万円ゲット…ついに夢のマイホームを購入
NEWSポストセブン
ホストクラブや風俗店、飲食店のネオン看板がひしめく新宿歌舞伎町(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」のもとにやって来た相談者は「女風」のセラピスト》3か月でホストを諦めた男性に声を掛けた「紫色の靴を履いた男」
NEWSポストセブン
『帰れマンデー presents 全国大衆食堂グランプリ 豪華2時間SP』が月曜ではなく日曜に放送される(番組公式HPより)
番組表に異変?『帰れマンデー』『どうなの会』『バス旅』…曜日をまたいで“越境放送”が相次ぐ背景 
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《自宅から遺体見つかる》遠野なぎこ、近隣住民が明かす「部屋からなんとも言えない臭いが…」ヘルパーの訪問がきっかけで発見
NEWSポストセブン
2014年に結婚した2人(左・時事通信フォト)
《仲間由紀恵「妊活中の不倫報道」乗り越えた8年》双子の母となった妻の手料理に夫・田中哲司は“幸せ太り”、「子どもたちがうるさくてすみません」の家族旅行
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(左/Xより)
《大学時代は自由奔放》学歴詐称疑惑の田久保市長、地元住民が語る素顔「裏表がなくて、ひょうきんな方」「お母さんは『自由気ままな放蕩娘』と…」
NEWSポストセブン